3/10付東京新聞の「発言-若者の声」に17歳高校生の多田さんが投稿していました。
学校の授業における平和学習に異議を唱えています。
「自分が平和を積極的に考えていないことに気づいた」と言っています。
そして、「今を生きる私たちに必要なのは、現在や将来の平和を常に考え続けることではないのか」とも述べています。
つまり、「歴史から平和を学び考えることは重要」という次元を超えて、今という時点に立って自分が実際に経験していることから平和を考えていきたいと主張しています。
これは、かつて安倍晋三が盛んに言っていた「積極的平和主義」とは異なる志向性を持っているように思います。
自分が生きる現実の社会には差別や貧困や暴力という平和とは相反する現象が見られます。
それにしっかり目を向けて考え行動すべきだと言っているように思えます。
これが「積極的平和」を広めていくという言い方になったのではないでしょうか。
ということは、現在の学校教育での平和学習は観念的で形式的にやり過ごしているだけだと言われているような気もします。
彼女のような生徒が授業に対して異議を唱えて教員を考えさせ、自ら主体的に学ぶようになったら素晴らしいことだと思います。
-S.S-