ちょいといい話 成功への道。
現代に通じる二宮尊徳の教え「積小為大」
小を積んで大と為すのが成功の原点(積小為大のすすめ)
千里の道も一歩から、一株ずつの田植があって豊穣の収穫がある。
すべては一から始まり、その積み重ねで大きな事業が達成できる。
コツコツと地道に小事を続けることが成功の鍵であり道であると思います。
*小事を嫌って大事を望む者に成功はない。
世間の人は、とかく小事を嫌って大事を望むけれども、本来、大は小を積んだものです。
だから、小を積んで大をなす他に方法はない。
現代の若者の風潮として、真面目にコツコツ努力することを卑下するようなところがあり
ますが、一歩一歩の努力は、今でも成功の原理として存在する。
*小を積む努力なしに夢の実現はない。
大事を成し遂げようと思う者は、まず小さな事を怠らず努めるがよい。
それは、小事を積んで大となるからである。
普通、世間の人は何か事をしようとして、しなければならない小事をせず、いきなり難い
ことに挑戦して頭を悩ましているが、出来やすい事をしない。それで大きな事も出来ない。
大は小を積んで、大となることを知らないからである。
*早起きが富と成功への第一歩。
「早起きは三文の得」とは昔からの言葉ですが、人生を無為に過す事なく、勤勉さが富に
至る道であると、古人は知っていたのです。とくに早朝の仕事は、自然の理にかない、
能率はバツグンです。
現代の責任ある立場の人が、ときに過ちを犯すのは才知に頼り、この基本的な因果の法
則、無駄を省き小を積み重ねる努力をするという原則を忘れるからです。個人が失敗して
も影響は少ないでしょうが、国を動かす政治家や経営者の誤算は多くの国民や社員、家族
の不幸を招き、企業が大きければ社会問題にまで発展する。それが混迷の元になるので
す。現代の世相がそうではないでしょうか?と思います。
*金銭が多すぎるのは不便の至り。
世の人はみんな金銭の少ないのを嫌って、ひたすら多いことを願うけれども、もし金銭が
各人の願いどおりに多かったとしたら、砂や石と何の相違もない。そんなに金銭が多かっ
たら、わらじ一足の代金も、一夜の宿泊代も札束一背負いいうことになる。
何不自由なく育った子供達は、お金は知恵と勤労で稼がねばならないものとは思ってはい
ません。親を脅せば、自分は働かなくても金が出てくるとさえ思っています。
自立心と忍耐力が育っていないのです。この間違いが殺人、強盗、麻薬、売春などの犯罪
の芽となり、不幸の種が蒔かれるのです。善悪の判断を教えず、過保護と金品の与えすぎ
が、子供の欲望をふくらませ犯罪を生むのです。同感・同感
*働いて後に楽しみを得るのが人生の基本。
最近の風潮に、真面目にコツコツ働く者をバカにする様子が見えるのは良くないことです。
アリとキリギリスはよく話題にされます。好きなことをして富を得られるのは結構ですが、
遊んで富が得られるようほど人生は甘くありません。
アーティストや作家など一見華やかで好きな仕事をしているように見えても、個性的な仕
事であればあるほど、人に知られぬ努力と苦労の積み重ねがあることを知るべきでしょう。
「働いた後富を得る」という人間の基本的な考え方は、人生を成功させる意味で、昔も今
も変わりません。人生も仕事も、決して甘いものではないこと、しかし、努力は必ず実る
ことも、若い人に知って貰いたいのです。