観音の慈悲について
観音さまは、「正しい智慧に目覚めた者」である仏陀の
二大特徴である智慧と慈悲のうち「慈悲」を象徴化した
ものです。
「慈悲」とは、相手に喜びや楽しみを与え、同時に相手
から悲しみや苦しみを取り除くことを意味している。
しかもその慈悲の対象は、決して個人の人間ではなく、
生きるものすべてに対してであるということです。
観音の慈悲は、生き物を決して差別しない。
我々人間はどうでしょうか、「子供や孫がかわいい」「
恋人を抱きしめたい」とか、「オレの・・・」すべて自
分を出発点としている発想です。だから、相手に裏切ら
れたりすると、途端に愛が憎しみへと変わってしまうの
です。
衆生がどんな姿、形をしていようが、富める者のだろう
が貧しい者だろうが、そんなことには頓着しない。
この世で悲しんだり、苦しんだりしている衆生を救済す
るのが目的なのです。
お互いに感謝の気持ちを忘れずに、相手を敬う心で日々
を過ごそうではありませんか。