■太陽を盗んだ男■ こっりゃ面白いわ。映画ってのはこうじゃなきゃいかん。ジメジメしたのや空虚なアート気取りの多い邦画の中で、いい意味でハリウッド的突き抜けかたしてる。細かいことツベコベ考えないお馬鹿なエネルギーっていいよな。教師メインに据えたこのテのにありがちな生徒の脇役なんぞ出しゃばりっこ一切なしでさっぱりしてて、バスジャック犯の切実さもキテるし原爆製造過程なんか無駄なほど異様な迫力に満ちてるしで、てわけでハイ、基本的にモノスゴーク面白い映画だってことは実感として認めた上で、ただなんかこう、進むにつれてますます荒唐無稽になってっちゃったのが残念っていうかなあ。DJは必要だったけど池上季実子は要らなかったし(発声張りつめすぎ)。原爆取り戻すときのターザンはあれ何? カーチェイスのときのラジオ局ヘリのスタンスがいまいち煮え切らんかったし、菅原文太のほとんどゾンビ的不死身ぶりはまあ防弾チョッキってことでOKにしても、沢田研二は屋上から落ちたらそりゃちゃんと死んでくださいな。平然とすたすた歩いちゃダメでしょう。等々オバカ展開が度を過ぎた感が強いわけで、全編、原爆作ったはいいが何したかったのかわかんない不条理でチンタラ徹してくれたほうが却って迫力あったかも。でもまあいっか。現に十分楽しめちゃったんで。原爆はプルトニウムさえありゃ大学生でも作れる、てのはホントだろうけど、作る本人髪の毛抜けたり歯茎溶けたりするの覚悟しときなさいよ、ってのも妙によくわかった。そうか。あびないあびない。やっぱ個人で原爆作りはやめとこっと。
■デスレース2000■ 運転席視点をもっと多くしてくれたら迫力あったのにな。チキチキマシンみたいなの期待してたんだけど、外野からいろいろ妨害が来るんで却って集中できなかったよ。3日に分けてるってのもね、やっぱこういうのはガーッと一回で終わってくれなくちゃ。轢き殺しかたはそれぞれ面白かったですよ、爺さん婆さんたち殺るかと思ったらギュイーンってそれて看護婦たちを逐次跳ね飛ばしてったマンガチックなノリとかね、ウム、たしかにそのほうが得点上がるかもしれん。しかしUターンして老人らもきっちり轢き殺してくのが筋なんだけどな、あの文脈だと。いずれにしてもよくぞ作ったという鬼畜映画ではあるけれど、鬼畜はルール設定だけで実際は老人と子どもは避けおおせてるんだよね、女も男もバカスカ跳ねまくっていながら。やっぱこれ系ぶち挙げた以上子どもを轢きツブさなきゃなあ(赤ちゃんはただの爆弾だったし)。しかし子どもより老人のほうが得点高いってのは面白いね。子ども殺すほうが鬼畜度上のような気もするんだが。75歳なんてスゲー元気な人いるしさ。ま、基本的に面白かったよな。外野がうるさくしなければもっとね。
■自殺サークル■ こーゆーのってほとほと困るんだわ。創作意欲のカケラもないのミエミエなのに無理して時間稼ぎしてるこういうのは……、こうまでして映画作んなきゃならんのかい? しょっぱな54人手つなぎ飛び込みとやらも他の客が全部ずっと背後に退いてて不自然なことこの上なし。混雑した駅のはずなのにさ。謎を残したとかそういうレベルじゃなくて何も展開できなかっただけでしょうが。むやみに繰り返す質問形も思わせぶりにすらなってない(あんなもん「テツガク的なセリフ」なんて言ってくれなさんなよ)。ネット掲示板も効いてない。死をテーマにしさえすれば何やってもみんな考え込んでくれるだろうって甘えた期待に溺れた、どうしようもない堕落作。ただひとつの取り柄となりえたはずの血しぶき量さえ節約しちゃったクズ未満の糞。
■ごくせん■ 2005年版のDVD出るっていうから、前の2002年の一通り観とこうと思って5枚一挙購入。で、私としちゃこういうこと珍しいんですが、挫折しました。途中で見事に。イヤ、もはや見続ける根気続かず。どーしてかなあ、『トリック』はあんな面白かったんで、これもイケルかと思ってたんだが。まず第1話の、生徒が川に捨てたと言ってる袋を探して先公が一日中川をさらってるってので閉口。だみだこりゃ。キンパチとどこが違うんですか? 「型破りな教師」ってこんなんだけっすか? 仲間由紀恵だものありきたりな熱血教師ものじゃないよねって前提で観始めたのが間違いだった。裏切られ裏切られても我慢して観続けた結果、とうとう限界にきまして、中断。しょせんテレビドラマってか。どこで力尽きたかといいますと、第4話ってことになるのかな、同僚の女教師がクラブでホステスのバイトやってることが学校にバレて、で彼女を依願退職にしたくなければクラスの生徒全員30点以上とらせろとかいうことになって、そのためにヤンクミが補習を買って出る、とかいうあたり。だめです。ついてけません。そもそもここまでひとつもいいとこなしでした。お約束どおり問題児揃いの最悪クラスを担任させられるのは当然として、最大の問題児とされているなんつったっけ、サワダだっけ、そいつが全然問題児でもなんでもない。クセもない。ヤンクミを盛り立てるヤクザどもも迫力不足。親分も物わかりよすぎ。頼みの生瀬勝久も生きず、他の俳優で事足りる役柄しかもらえてない。てことで、お約束も満足に守れない・かといってお約束外せてもいない取り柄ナシドラマ、私がこの続きを観ることはないでしょう。つーかトホホホまだ未開封のDVD3枚残ってるよ、あ~あ……仲間由紀恵そのものは好きだからいつかつい観ちゃうかもな、ってそんなレベルとっくに踏み外してやがるでしょう、これは。
■デスレース2000■ 運転席視点をもっと多くしてくれたら迫力あったのにな。チキチキマシンみたいなの期待してたんだけど、外野からいろいろ妨害が来るんで却って集中できなかったよ。3日に分けてるってのもね、やっぱこういうのはガーッと一回で終わってくれなくちゃ。轢き殺しかたはそれぞれ面白かったですよ、爺さん婆さんたち殺るかと思ったらギュイーンってそれて看護婦たちを逐次跳ね飛ばしてったマンガチックなノリとかね、ウム、たしかにそのほうが得点上がるかもしれん。しかしUターンして老人らもきっちり轢き殺してくのが筋なんだけどな、あの文脈だと。いずれにしてもよくぞ作ったという鬼畜映画ではあるけれど、鬼畜はルール設定だけで実際は老人と子どもは避けおおせてるんだよね、女も男もバカスカ跳ねまくっていながら。やっぱこれ系ぶち挙げた以上子どもを轢きツブさなきゃなあ(赤ちゃんはただの爆弾だったし)。しかし子どもより老人のほうが得点高いってのは面白いね。子ども殺すほうが鬼畜度上のような気もするんだが。75歳なんてスゲー元気な人いるしさ。ま、基本的に面白かったよな。外野がうるさくしなければもっとね。
■自殺サークル■ こーゆーのってほとほと困るんだわ。創作意欲のカケラもないのミエミエなのに無理して時間稼ぎしてるこういうのは……、こうまでして映画作んなきゃならんのかい? しょっぱな54人手つなぎ飛び込みとやらも他の客が全部ずっと背後に退いてて不自然なことこの上なし。混雑した駅のはずなのにさ。謎を残したとかそういうレベルじゃなくて何も展開できなかっただけでしょうが。むやみに繰り返す質問形も思わせぶりにすらなってない(あんなもん「テツガク的なセリフ」なんて言ってくれなさんなよ)。ネット掲示板も効いてない。死をテーマにしさえすれば何やってもみんな考え込んでくれるだろうって甘えた期待に溺れた、どうしようもない堕落作。ただひとつの取り柄となりえたはずの血しぶき量さえ節約しちゃったクズ未満の糞。
■ごくせん■ 2005年版のDVD出るっていうから、前の2002年の一通り観とこうと思って5枚一挙購入。で、私としちゃこういうこと珍しいんですが、挫折しました。途中で見事に。イヤ、もはや見続ける根気続かず。どーしてかなあ、『トリック』はあんな面白かったんで、これもイケルかと思ってたんだが。まず第1話の、生徒が川に捨てたと言ってる袋を探して先公が一日中川をさらってるってので閉口。だみだこりゃ。キンパチとどこが違うんですか? 「型破りな教師」ってこんなんだけっすか? 仲間由紀恵だものありきたりな熱血教師ものじゃないよねって前提で観始めたのが間違いだった。裏切られ裏切られても我慢して観続けた結果、とうとう限界にきまして、中断。しょせんテレビドラマってか。どこで力尽きたかといいますと、第4話ってことになるのかな、同僚の女教師がクラブでホステスのバイトやってることが学校にバレて、で彼女を依願退職にしたくなければクラスの生徒全員30点以上とらせろとかいうことになって、そのためにヤンクミが補習を買って出る、とかいうあたり。だめです。ついてけません。そもそもここまでひとつもいいとこなしでした。お約束どおり問題児揃いの最悪クラスを担任させられるのは当然として、最大の問題児とされているなんつったっけ、サワダだっけ、そいつが全然問題児でもなんでもない。クセもない。ヤンクミを盛り立てるヤクザどもも迫力不足。親分も物わかりよすぎ。頼みの生瀬勝久も生きず、他の俳優で事足りる役柄しかもらえてない。てことで、お約束も満足に守れない・かといってお約束外せてもいない取り柄ナシドラマ、私がこの続きを観ることはないでしょう。つーかトホホホまだ未開封のDVD3枚残ってるよ、あ~あ……仲間由紀恵そのものは好きだからいつかつい観ちゃうかもな、ってそんなレベルとっくに踏み外してやがるでしょう、これは。