三浦俊彦@goo@anthropicworld

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オトイアワセ:
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オムニバス系2

2004-12-09 18:11:04 | モンスター映画
 ■クリープショー■ ゾンビがケーキ欲しがるだけの第1話はど~でもい~として、スティーブン・キング自身一人芝居の第2話もど~でもい~として(ホラー界でも希少な怪奇植物モノってことと、割れると隕石の価値が減っちまうって田舎者的思い込みに笑えたのとが財産だったが)、満ち潮を使った拷問殺人とペアゾンビのお茶目な顔だけが印象に残った第3話もど~でもい~として、ハナシ支離滅裂なうえ北極産獣人(?)の半身すら見せてくんない第4話なんか一番ど~でもい~として、第5話のゴキブリ大群はムシ嫌いの人ならさぞ楽しめたことだろうなぁ、虫好きはこういうのちっともインパクト感じないんで損だョ、てわけでど~でもい~。つまりど~でもよかったおハナシばかり。最後、捨てられた怪奇漫画雑誌『クリープショー』それ自身が復讐する形のわら人形エピソードだけ。見どころは。
 ■クリープショー2 怨霊■ インディアンの第1話と轢き逃げの第3話はど~でもいいとして、第2話のドロドロは気に入りました。泳いでる4人のうち1人が、水面で鳥が引き込まれる瞬間を目撃して微妙に不安覚えるあたりの導入がよいね。もちろんネバネバによる殺戮開始からおしまいのグワッてところまでずっとボルテージ維持できてたけど。枠外の子どもvs母親(だっけか)、命賭けた戦いはちと緊張感乏しかったですな、前作の父親呪い殺す少年の怨念に比べて。
 ■ザ・ハンガー プレミアムⅡ■ 父親の遺品のベッドが悪魔崇拝を再び呼び起こしたのだか何だかの第1話はどうでもいいとして、刺青女がくねくねしてるだけみたいな第2話もどうでもいいとして、第3話が希少テーマの植物モンスター系(『クリープショー』第2話より本格的ね)。ただし最後の人体がタネの群れと化して空に舞う場面、もっとアップでしっかり映してくれたらよかったのに。3話全体、ノンストップのコラージュ風に次々シーンが入れ替わる映像は見ていて飽きませんでした。貧弱ストーリーを首尾よく誤魔化せてもいるしね。
 ■ザ・ハンガー プレミアム■ 芸術家と殺人者の入れ替わりものの第1話はどうでもいいとして、郵便受けの窓から直接部屋を覗けるんじゃストーカーが宿るのも当り前、と言いたい第2話もどうでもいいとして、ヌードダンサーのスタイルがいかにもモンゴロイド、やっぱこっち系の方が勃起するよなって我ながら確認できた第3話もどうでもいいとして、あら、全部どうでもいいってことかよ。ていうか台詞速くてぼんやり観てたら全然聞き取れなくて。意味ほとんどわかんなかったんで仕方なし、ってとこ。Ⅱ同様変化の早いコラージュ映像はイメージビデオ見てるような感じというか、ちょっと目回って船酔い気味でした。

ムシ系4

2004-12-09 01:50:40 | モンスター映画
 ■クロノス■ とりあえずこの物語のメインモンスターって、孫娘ですよね? 5歳くらいかな? 昆虫マシンに吸血鬼に敵方の甥っ子に、モンスター的メンツ押しのけて、いやぁお嬢ちゃん顔色一つ変えずむこうの末期癌おじちゃんのアタマ割っちゃったし。その流血を啜り舐めるお爺ちゃんの姿も平然と見てるし。やっぱ血がテーマだと何やられても気分悪くてほんと心地いいや。〈裏コクーン〉みたいな全体暗~いムードも良し(コンタクト系2参照)、いや本来ムシ好きとしましては昆虫マシン内に入ってる本物有機体昆虫の姿、歯車越しの腹部だけじゃなくもちっと全貌見せてほしかったけどな。あ、ところでお嬢ちゃんって、最後お爺ちゃんに一言無表情に呼びかけた以外、台詞ありましたっけ?
 ■スターシップ・トゥルーパーズ クロニクルズ 冥王星作戦■ おいちょっと待て。人間が誰も死なないとはどういうことよ。あれだけムシ大量登場願って闘いまくって冗談じゃねーや。フルCGの顔が人形みたいとかそんなことより、肝の戦闘だきゃリアルに仕立てとけよ。それに閉所恐怖症は心象描写でやってくれなきゃ迫力ねーでしょうが。基本形に加えセミ幼虫タイプやらモスキートタイプやらせっかくいろいろお目見えくださったってのに、人間側死傷ゼロというお粗末な展開では、これじゃ残り7枚は観る気失せたな。ボックス2つ購入しちまって、どうしてくれるんですよ、モぉウ。
 ■キングスパイダー■ ちょ、ちょっと待て。こ、これ、まさか真面目に作った映画じゃありませんよね? にしてはしかしオバカ系特有の身振りが足りないのは困ったモンだな。「どうせハリウッドだ」式パロディ系台詞だけじゃアリバイになってませんぜ。わざとのように低劣なCG(背景から完全に浮いてる)と杜撰なミニチュアセット(ヘタレCG蜘蛛のいるミニチュアの街と蜘蛛ぬきの実写風景が交互に映されてもどう反応しろっての)、滅茶苦茶な言動と筋(ノートパソコン壊すと核爆発すんの?)、この世にこういう映画以前の映画がDVD化されることもあるのかと、ハナシのタネとしてのみ使える謎のアイテムでした。ジャケットの「禁断にもかかわらず堂々リリース!!」の意味って、単にこういう代物ですってことだったのかぃ。

陰鬱ホラー系4

2004-12-08 04:07:22 | モンスター映画
 ■クリスティーン■ 霊が次々取り憑いてく仕組みらしいからパラサイト系って手もあるけど、無難に陰鬱ホラー系と誤魔化しときますか(『マングラー』(陰鬱ホラー系2参照)と同工異曲だしね)。しかしさ。車に追われて殺されるためには、わざと広いほうへ逃げなきゃダメでしょ。あるいは行き止まりか。なんかリアリティないんですよね。まあ、運転席の人間を押しつぶすパターンだけは説得力ありましたけどね。むかし中で誰か死んだとか、霊の由来匂わす因縁話もちょっとどうかと。クリスティーンの自己修復場面や燃えながら人を追う映像が良かっただけに、どうも無理な設定がな。冴えない主人公のサイコな変貌はまあまあリアルだったにせよ。
 ■ゴースト 血のシャワー■ 船全体がモンスターと言うべきなんだな、これ。ただし『クリスティーン』や『マングラー』なんかと束ねて「マシーン・ノリモノ系」を立てるほどでもないしな。でまあ、マタンゴ風に顔が異形化したおばちゃんには「得体の知れぬ棚にあった賞味期限もわからぬ飴なんかすぐ口に入れなさんなよ、しかも2個も」と言いたいし、あの家族には「子どもが2人もいるからって全員あっけなく生き残るのかよ、まあおめでとー」と詰め寄りたい。途中までの陰鬱ムードからして約半数の人間が生き延びて普通に終わりってのは物足りなすぎると思うぞ、いくらなんでも。船への乗り込みの経緯に限ればこれのリメイク版『ゴーストシップ』(陰鬱ホラー系1参照)をはるかに凌いでいただけにね。結局まあ、この手の映画には子どもを出すなってことです。殺されても不愉快、殺されなくても不愉快なんだから。
 ■ザ・ブルード 怒りのメタファー■ こういうのやるなら、腫瘍からクリーチャーが自力で飛び出してく場面を映してくれなくちゃさ。期待してたのに。幼稚園の美人先生を惨殺したのも、あのアングルならまずお尻に一撃見舞ってくださいよ。あと、ウルトラQ第25話「悪魔ッ子」を彷彿させるシーンが一瞬あったけど(ただしこっちは三人横並び)、あの線をもっと拡大してくれなくちゃ。ちぃとばかし期待外れが重なった一作でした。

神・呪術系3

2004-12-01 05:20:57 | モンスター映画
 ■日本誕生■ 180分て尺に恐れをなしてずっと敬遠してたこれ、やっと観てみたらやはり名作。これだけの長さは必要でしたな。同題材の『ヤマトタケル』(神・呪術系1参照)と比べると、ストーリーと人物で勝ち、モンスター度で負けといったところですか。なにせオトタチバナとヤマトタケルがこちらではきっちり死ぬし、クマソ弟の役割も効いてるし、天岩戸の前で踊る乙羽信子がストリップに至らなかったのとヤマタノオロチの出番が短かったのとヤマト帰還直前のチャンバラが長すぎたのは残念だけど、マグマ噴火をバックに白い鳥飛び続けるの絵なんか決まってましたしね。あとまあ、宮廷のその後を省略したのは正解でした。なによりかにより、平田昭彦、水野久美から久保明、小杉義男に至る東宝怪獣映画レギュラーが勢揃いしてくれただけでも満足しちゃいましたのでね。ただもひとつ欲を言えば、スサノオノミコト役のほうの三船敏郎の表情をもっとじっくり見せてほしかったかな。
 ■女陰陽師 淫鬼降臨■ このシリーズは本来オバカ系筋だけど、いちおうシリアスに徹しているらしいので内容に即して分類しました。中学生日記みたいな台詞・言動とR指定シーンのミスマッチ的半融合がど~しょ~もない極チープさを醸し出す。モンスター的唯一の見せ場は女体内に男が吸い込まれてゆく場面だったんだから、解決と同時に生還しちゃダメでしょうが。どうなったってかまわん程度の男だったわけだし。けどまあストーリーが単純すぎるのが幸いして御都合主義的符合はさほど気にならなかったかな。
 ■女陰陽師 淫魔受胎■ 主演の女の子、発音が全然ダメじゃん。口もと見てると一気に萎える。可愛いのに惜しいな。チープさは相変わらずだが、祈祷のセッティングはパワーアップしてるし呪文デュエットに狐面にビーム合戦に、呪術的ムードは前作の3倍増。しかしまったく、意味ない返事や相槌ごとの交互の顔映しなどテンポ最悪、そこを流せば前作同様70分以内で収まったと思うよ。
 ■女陰陽師 精妃封印■ あぃたたた、ダミだわこれ。チープなりにかろうじて水準をクリアしていた女陰陽師シリーズの平均値を暴落させちまった。テンポ悪すぎてこれ、中途半端な恋愛的台詞も聞かれたもんじゃないしその他諸々あえてコメントする気になりませんな。
 ■女陰陽師 陰魔侵蝕■ あ、良い、素晴らしいですよこれ。最初っからディスコと祈祷が交互に現われるシュールな映像が引き込んでくれたし、なんといっても土蜘蛛のお姉さん。耳なし芳一状態の人柱さんに対し執拗な耳舐め攻撃で取り崩してゆくシーンなんかほんともう、勃起せざるをえませんでした(あのお姉さんの写真集を即日Amazon.co.jpで注文いたしてしまいましたョ)。適度にモンゴロイドな色香が何ともたまりませんね。女性陣のクオリティが一番高いのは断然この4作目でしょう。しかし男がな。ああいう中途半端に頼りない男じゃなくて、思いっきり不細工か思いっきりカッコいいかどっちかにすればよかったのに(でも童貞が一つの必要条件でもあったわけであのくらいが適役か)。いやぁ、抑えたコメディぶりも美味しかったな(主演の美少女――女子高生と常夜見の二役? 別人かと思って観てたけど……――も特典映像の中で言ってましたでしょ、鳴神のおっさんがしょっちゅう笑わせるので真顔で演技するのが大変だったと。そう、私ゃ普通は見ない特典映像を全部見てしまったんですよこの作品に関しては。たった15分だったこともありますがね、でもそれだけ気に入ったってことです)。ときおり極近過去回想シーンが無意味にくどかったのを除けば、テンポよくて呪術的雰囲気も一番濃く出ていて、しかしラスト、蘇ったのが聖徳太子じゃなかったのは一目わかるとして、でもあれが「ただの鬼」はないと思うぞ、あれが。そんな微ナンセンスぶりも含めて、ああ面白かった、ホントこのシリーズでこんな小傑作に出会えるとは期待してなかったんですごくトクしました!