松竹の歌舞伎公演の映画「月イチ歌舞伎2022年」シリーズの一番最後の映画を近くのシネコンで見てきた。料金は3枚セットのムビチケを買ったので1,900円だ。3連休の休日に行ったのだが観客はせいぜい30人程度か。やはり年配の人が多かったように思う。
演目と配役は以下のとおり
『二人藤娘』
藤の精:坂東 玉三郎
藤の精:中村 七之助(39才、中村屋)
『日本振袖始』
岩長姫実は八岐大蛇(やまたのおろち):坂東 玉三郎
稲田姫:中村 米吉(29才、中村歌六の息子、播磨屋)
素盞嗚尊(すさのおのみこと):中村 勘九郎
「日本振袖始」は、古事記・日本書紀に記された出雲の八岐大蛇(やまたのおろち)伝説をベースに近松門左衛門が書き上げた演目だ。玉三郎は妖艶な姫の姿から恐ろしい大蛇へと変貌。生贄としてささげられた稲田姫(米吉)を救うため、大蛇退治にやってきた素盞嗚尊(すさのおのみこと)(勘九郎)とダイナミックな大立廻りを繰り広げる、というもの。
玉三郎は上品で気品があり、好きだ。その立ち振る舞いはえも言われぬ美しさがあり、現役の女形の中でもピカイチではなかろうか。七之助ももう39才とは驚きだ。はよ結婚して跡継ぎつくらんかい。米吉は若手女形の中では一番好きだ。実にかわいらしい。
勘九郎の芸を評価するほどの能力は持ち合わせてないが仕事に対する向かい合い方はおやじの勘三郎と相通ずるところがある。芸に一生懸命なのだ。テレビドラマに出たときもそうだ。
映画終了後、2023年の新しい月イチ歌舞伎のパンフレットが置いてあったのでもらってきた。演目を見ると玉三郎が出る泉鏡花原作の歌舞伎が4つも予定されている。昨年末にかけて泉鏡花の小説をいくつか読んで面白いなと思っていたところなので、それを歌舞伎にしたものを玉三郎が演じているなら是非見に行きたい。楽しみだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます