岸防衛相は12日、中国の魏鳳和国防相と会談し、日本周辺での中国とロシアの爆撃機による共同飛行などについて「我が国に対する示威行動だ」と指摘した上で、「重大な懸念」であることを伝えた。会談後に記者団に明らかにした。
【画像】会談後、記者団の取材に応じる岸防衛相
岸防衛相は中国の魏鳳和国防相と、訪問先のシンガポールで会談した。対面形式での日中防衛相会談は2019年12月以来。
岸防衛相によると、2022年5月、中国軍とロシア軍の爆撃機が日本周辺で行った長距離にわたる共同飛行など中露による一連の共同行動について、魏国防相に対し、「我が国に対する示威行動である」と指摘。その上で、「共同行動が継続していることについて重大な懸念である」と伝達した。
ロシアによるウクライナ侵攻については、岸防衛相が「アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがすものであり断じて認められない」ことを指摘し、「国連安保理の常任理事国である中国が、国際社会の平和と安定のため、責任ある役割を果たす」ことを求めた。
また、東シナ海・南シナ海の情勢についても議論を行い、岸防衛相は「沖縄県の尖閣諸島周辺を含め、依然として力を背景にした現状変更の試みが継続していることに関する強い懸念」を伝達し、中国の自制を求めた。
さらに、岸防衛相は台湾問題についても取り上げた。日本の台湾に対する基本的立場に変更がない旨を述べた上で、「台湾海峡の平和と安定が、我が国のみならず国際社会にとっても極めて重要である」と魏国防相に伝えた。
一方で、岸防衛相は、「日中関係については懸念があるからこそ、率直な意思疎通を図ることが重要である」ことを述べ、魏国防相との間で「今後も日中防衛当局間での対話や交流を促進していくこと」で一致した。
以上、FNNプライムオンライン
岸防衛相と岸田首相では、全くスタンスが違うので驚きます。
岸防衛相が政権に入っていることが救いです。