NHKの連続テレビ小説「あさが来た」。
毎日のように観ています。 やはり大阪が舞台ということと、かつての大阪の商家の様子なども分かるので勉強になります。
先日、そんな番組の中で、「懐かしいなあ。」と感じるシーンがありました。
「お出掛けでっか?」
「そや。」
「おはようおかえりやす。」
この「おはようおかえり。」、 私の亡くなった祖母がよく使っていた言葉でした。 出掛ける時は、必ず祖母からこう言われて
いました。
これは、大阪で特に商家で古くから言葉です。皆様、どういう意味か分かりますか?
「何事もなく早く無事にお帰りください。」という意味が込められています。
かつて祖母に対して、私が「おはよう、とおかえり。朝の挨拶と帰宅した時の挨拶をどうして一緒に言うの?」と聴いて笑われた
ことがあります。 意味を祖母から教えてもらって納得した記憶があります。
その他、祖母が使っていたのは、食事の後に「ごちそうさま。」と言うと「よろしゅうおあがり。」という言葉。
この「よろしゅうおあがり。」は、「お粗末様でした。」と同じ意味で、 「拙い私の料理をよく全部食べてくれましたね。」という
意味なのだそうです。
この「よろしゅうおあがり。」は、お仕事が終わった後の「お疲れ様でした。」という意味にも使われたりしていたみたいです。
「よく、今日もお仕事がんばりましたね。どうぞ、早くお仕事を上がる(終わる)支度をしてお帰り下さい。」
大阪に残る言葉の中には、短いながら、相手を思いやる気持ちがしっかり入っています。
こういった言葉、今は使う方も少なくなりました。 しかし、相手を思う気持ちだけは、残していって欲しいと思います。
【工芸品ショップ泉亀(いずかめ)】ショップサイト
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