関西矯正展は、刑務官の方々が使用される武道場も会場の一部になっていました。
そこには、真ん中に、見事な作品が展示されていました。 これです。
富山神輿と謂われる作品です。 富山刑務所からの出展作品だそうです。
非常に煌びやかで手が込んでいて、このような作品は本業の方でも時間と手間がかかると思われます。
驚くのは、この販売価格。 神輿の価格にしては、破格です。 このくらいの大きさで、通常で発注すれば、こんな価格では
とても収まらないと思います。
この富山神輿は大人気で、全国から発注があり、現在、順番待ちの状態とのことです。
やはりそうですよね。 受刑者の持つ技が、きちんと認められている証拠です。
それから、もうひとつ、目を惹く作品が・・・。 これです。
実は、これ、絨毯をつくる技法でつくられている作品だそうで、堺式手織段通というそうです。
作品は、法隆寺の五重塔のようです。 とても綺麗ですよね。
どうやら、大阪府の指定文化財のようです。 勉強になりました。
如何でしたか? こんなところでも、きちんと工芸技術が受け継がれているんだなと実感しました。
会場内では、「見るだけだよ。 こんなところで買うんじゃないよ。」という来場者の見下すような会話も聞こえてきました。
それは、その方の考えですから、仕方ないと思いますし、責めるつもりもありません。
でも、私は、仕事柄、「どんな立場の方が作ったか。」よりも「どのようにして作ったか。」を評価するべきだと考えています。
これだけの作品を見せられて、純粋に「素晴らしい。」としか表現のしようがありません。
私は、作品を通して、製作されている姿や、作業工程を想像するだけで楽しくなります。
【工芸品ショップ泉亀(いずかめ)】ショップサイト
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