N新聞の社説・意見コーナー。聞き書きシリーズ。挑む。巧む。走る。これは保存しておきたい内容でもあります。読まれた方もおられるでしょうが、再読していただければ幸いです。(投稿者は 前北九州市長 末吉興一さん)
「反省を込めて話します」。私はこの連載の第1回でこう述べました。今回、それを総括すべく、自治体の反省点を語らせてもらいます。
私は任期終盤、職員たちに洗いざらい「自治体の反省点」を出してもらいました。すると実に300項目が寄せられました。それを集約したのが以下の項目です。
①役所倫理が優先され、「住民自治」の視点が希薄だった。
②「国が面倒を見てくれる」という甘えがあった。
③あらゆる施設をそろえる「フルセット主義」にとらわれすぎた。
④都市を経営するという視点が欠けていた。
⑤政策を住民の視点で評価してこなかった。
⑥行政は「完璧でなければならない」という考えに固執しすぎた。
⑦地域間の公平性に配慮し過ぎた。
⑧街づくりに100年の計がなかった。
⑨いわゆる「お役所仕事」の域を超えた改革をしてこなかった。
⑩首長が教育委員会を指揮できないのは問題。
ーと、いずれも核心を突いたものばかり、少し補足します。
例えば今まで、財源や政策を国に安易に陳情することはあっても。自ら工夫する力は弱く、また施設を整備する際も「隣の市に図書館があるから、うちにも」という横並びの発想」ばかり、「機能の共有」という考えはありません。
民間では当たり前のコスト意識やスピード感覚、サービス精神など「都市経営」の視点も欠けています。
また一度着手してしまえば、明らかな失敗事業でも廃止をためらい、ずるずると続ける傾向があります。
事業や施策を計画通りに完了させるのに注力し、住民の満足度で検証する考えは少ないのです。
行政は全体の発展のため、公平ばかりではなく、時に「選択と集中」を求められることもあります。
人づくりは地域の重要課題。にもかかわらず、制度的に首長は教育委員会に関与できません。多くの首長が抱える共通の悩みです。
300項目に上がる反省点は、私の予想を優に上回る数。自らの反省点を見いだすようになったのは市職員が成長した証です。北九州市の行政力がアップしたのを確信しました。(以上、N新聞引用)
■ 感想 私は現職退職後、この方、政治学級二十日クラブ(まちの政治を見つめよう学級)の事務局を仰せつかりながら、みやま市の行政を見つめておりますが、「地方自治10の反省」について、そうだと肯くばかりです。
過去から未来へ向けたまちづくり。大きく舵をきるべき時に、市職員らがこの「地方自治10の反省」を共有し、政策形成能力を身に付けようとする向上心と実践を継続すればのことではありますが、、みやま市が目指す都市像、「人・水・緑が光り輝き夢ふくらむまち」になり得るであろう。これを信じたい、いや信じさせてほしい、市民の皆様はいかがでしょうか。
■ 庭のスイレンが咲きました。朝日とともに開花しはじめ、夕日が落ちる頃にはつぼみ、花の命も3日と短いです。
新 今日は大提灯、これが今年の大提灯(ここクリック)
■blueheartkei-You Tube(ここクリック)