クリスマスの晩、ひとり大人の女性が、キャンドルに火を灯しました
キャンドルの灯りの中に失った恋人の顔が、見えました
灯りの中には、ふたりで行ったカフェ・手をつなぎ歩いた道・ふたりで泣き笑いした日々が、見えて来ます
女性は、キヤンドルの火を両手で包みこみ その手を彼女の胸に置きました
彼女の胸の中に灯った小さな火は、消えることなく今も、小さくともっています
彼女は、小さな灯りをそっと胸のなかにしまい生きているそうです
誰しも
小さな恋の火を心に灯し続けて生きて行くのかもしれませんね
なくしたご主人様・奥様・恋人・憧れの人との思い出の火は、箱にしまうことなく、水をかけて消すものでもなく
そっと、灯し続ける
それが、大人の物語かしら?
私のまわりの人生の先輩は、小さな恋の火を灯しながら 美しく気高く生きていらっしゃいました
写真:東京駅