ロルフィング・Basic10のセッション6を受けたのは先週の水曜日だが、ブログを書く暇と気力がなくて、どういう内容だったか、忘れてしまいそうだ。いろいろなロルフィングのサイトを参考にしながら、覚えていることを書く。
セッション6は「骨盤の水平化とコアの広がりとムーブメント」。例によって他のサイトの解説によると、「仙骨と背骨を自由にする・背骨を伝わる動き」というワーク。
まず、骨盤の構造を、模型を見ながら学ぶ。背骨を支える仙骨、その両側の腸骨。仙骨の一番下部のある尾骨は、背骨の末端になる重要な部分だ。腸骨の両側のくぼみに股関節があって、足がつながっている。
腸骨と坐骨、身体の前面にある恥骨は、1つの骨のように見えるが、もともと3つの骨が癒合したもので、3つを合わせて寛骨という。寛骨は英語で、innominate bone つまり、名前のない骨と呼ばれているそうだ。
仙骨と腸骨をつないでいる関節を仙腸関節といい、今回のワークは、この仙腸関節の動きを滑らかにするのが最終的な目的。
仙腸関節は若いときには柔らかで、いくらでも動くので、暴走してもブレーキが利かない。年を取ると固くなるが、固くなることは悪いことばかりではなく、無駄な動きをせず、省エネで必要最小限の動きができるよう、コントロールできれば、一番いい。
いつものように着替えをして鏡の前に立つ。背後からロルファーが身体を観察する。「とても良くなってきているが、やはり右側が少し頑張りすぎて、その結果、左右のバランスが悪い」と言われる。けれども、以前と比べると、お腹の部分がのびやかになっているのが分かる。
ベッドに仰向けになり、まず首の後ろをつかんで、緊張をゆるめるのだが、単に首だけをゆるめているのではなく、首から背骨、背骨の末端の骨盤底までをゆるめているのだと説明される。
それから、うつ伏せになって、右側の足裏~ふくらはぎ~太ももと圧をかけていく。ふくらはぎも痛かったが、太ももはもっと痛かった。痛みを感じるときには、ひたすら呼吸に気持ちをもっていって我慢する。
足から股関節、腸骨、仙腸関節、仙骨へと働きかけていく。
私は、もともと仙骨と腸骨のあたりに慢性的な痛みがあって、それで鍼灸院に通っていたのだが、今回のセッションで、痛みを感じていた部分は仙腸関節だということが分かった。
股関節から腸骨部分も痛かったが、仙腸関節に圧をかけられると、もっと痛い。痛い、痛いと小さい声を発しながら、ひたすら呼吸を整える。もう耐えられないと思ったときに、「はい、終わりました」。
痛みで思い出したことがある。もう、何十年も前のこと、交差点の横断歩道を渡っていて、タクシーにぶつかられた。タクシーは曲がろうとしてスピードをゆるめていたが、私の身体は宙に飛び、道路に叩き付けられた。
その間、1秒もなかったと思うが、一種の臨死体験をした。宙に浮いている間、走馬灯のように、いろいろな過去のことを瞬時に思い出した。そして、ああ、私はこれで死ぬのか、今死んでも悔いることはないし、まあ、いいか、と思ったとたん、地面に叩き付けられていた。
幸い、打撲傷で済んだが、打撲した箇所が、右側の腸骨、仙骨のあたりだった。長年使い込んで故障が起きやすい場所であるのに加えて、交通事故による打撲傷、母を介護したとき傷めたのもこの部分だ。
右側が済むと、一度鏡の前に立って、before afterの違いを見る。
左側は右側ほど痛みを感じなかった。右より左の方が緊張やゆがみの度合いが少ない上に、右のワークの間に、左側は学習していて、反応が 早いのだそうだ。
下半身が終わると、背中から肩までのアプローチ。背骨の両側のグルーブ(溝)を、下から上にスリーブ(掻き上げる)していく。ロルフィング・テクニーク学習会の肩と首のワークでは、胸椎の上部から頸椎にかけてスリーブしたが、セッション6では、背骨全体をスリーブしていく。
縮んでいた背骨全体がのびやかになって、ゆるんでくるのがよく分かる。
最後に、仰向けになり、統合するために、首の下に手を入れつかむマザーキャットのワークを行う。
全部が終わり、ベッドに腰掛けた姿勢で、骨盤底にロルファーが手を入れ、骨盤のバランスを見る。左右、ちゃんとなってますよと言われるが、本人は自覚がない。
ベッドから降り、鏡の前へ。お腹が伸び、足も、太ももがまっすぐ伸びているという感じ。「あなたは小柄だから、電車の座席に深く腰掛けると、足が付かないことがあるでしょう。でも、これからはちゃんと床に足が付くようになりますよ」とロルファー。
おへそが前に進むように、坐骨が後ろにいくようにイメージして歩けと言われるが、うまくイメージできない。けれども、ロルファーはちゃんと歩けているというので、そうなんだろうと思う。
歩いているとき、ロルファーが仙骨に手を当てて、「ちゃんと、右、左と動いています。自分で手を当てて、感じてください」と言われても、自分の手では感じ取ることができない。後日、歩いているとき、手を当ててみて、右、左とリズミカルに動いているのを感じることができた。
ある別のロルフィングのサイトでは、セッション6のテーマについて、以下のように解説している。
「仙腸関節の角度をただすというより、チェーンのように一つ一つダイナミックに動く背骨が、本来の滑らかさを取戻し、呼吸とともに仙骨が動く、つまり仙骨が呼吸するようになるよう働きかける」