今日も「手塚治虫先生」のキャラクター「百鬼丸」の製作ですが、頭部の型取り、複製をします。
まず、頭部のスカルピーをオーブントースターのドアを開けっぱなしでつっこみ、表面がしっとりとした艶消しになるまで焼きます。
頭部には木の棒を付けて、オーブントースターの電熱部分に接触しないようにして焼きます。
うまく焼ければ、カチカチの状態になります。
焼けていなければ柔らかいままですので、さらに焼きます。
全体が焼けて冷えたら、「ほいくねんど」に半分埋め込みます。
埋め込んだ後、型枠を作り、シリコンを流し込みます。
シリコンは夏場は気温が高いので半日位で固まる事が有りますが、冬場は一晩かかります。
シリコンが固まると、消しゴムのような硬さになるので、ひっくり返して型枠を外し、「ほいくねんど」を綺麗に剥がし、シリコンバリアーを塗って、もう一度シリコンを流し込みます。
そうして、たい焼きの型のようなシリコン型を作ります。
この型に樹脂の流し込み口をカッターでカットします。
次に型を合わせてゴムバンドで縛り、キャストを流し込みますが、キャストは水のように流動性が高く、細かい部分にも流れ込みます。
AとBの液体を同じ重量で混ぜます。
紙コップをはかりに乗せて液を入れて手早くかき混ぜます。
キャストの樹脂液は水分が混ざると発泡するので、湿度の高い日は使用しない方が良いようです。
硬化が早いので素早く流し込みます。
流し込んだら流し込み口を手で塞ぎ、上下ひっくり返したり揺すったり、型を軽く叩いたりして気泡を抜きます。
でも。手で流し込むので、どうしても気泡が残ります。
左が複製したキャストの頭部、右が、スカルピーの原型。
よく見るとやはり気泡が有ります。
これはキャストのクズを細く尖らせた物を作り、気泡の穴に差し込んで瞬間接着剤で接着して削ります。
この方法が一番簡単で早い処理法と思います。
この複製頭部を本体に仮付けしてみると、
首の継ぎ目はこの後仕上げますが、その前に髪の毛を植毛します。
上の写真をよく見ると、額の上に溝が掘ってあるのが分かると思います。
この溝に毛を差し込んで植毛します。
後頭部の束ねた毛は、穴を開けて毛の束を差し込みます。
使用した毛は、「レーヨン」の黒い繊維を使いました。
毎回、フィギュアの植毛はかなり苦労します。
この植毛で大変な目に遭うのですが、その話はまたいつかします。
とりあえず、「百鬼丸」の植毛、仕上げをします。
続く!