「宙(そら)わたる教室」伊与原新著
NHK総合で放送中のドラマ「宙わたる教室」の原作。
ドラマが面白くて読みたくなった本。
東京・新宿にある都立高校の定時制に集った、
さまざまな事情を抱えた生徒たち。
彼らは『科学部」を結成し、
「火星のクレーター」を再現する実験を始めた。
煌々と明かりが灯った夜の教室で、小さな奇跡が起きる──
(表紙裏の説明文)
著者のあとがきに書かれているけど、
実際の出来事が作品の元になったそうです。
第一話に出てくる生徒は発達障害の一つである識字障害。
第一話に出てくる生徒は発達障害の一つである識字障害。
「これは読めますか」と示されたのはUDフォントに変換されたタブレットのテキスト画面。
これはなんとか読めるようです。
この障がいは知っていたけど、そのために開発されたUDフォントは知らなかった。
この本で初めて知りました。
もう十年以上も前のことですが、ドキュメント番組で取り上げられたことがありました。
文字を書けない読めない方が、当時発売されたばかりの自動車電話を使い、
建築関係の会社を経営なさっていたそうです。
その後、当地に移住されて銀行融資を申し込んだときのこと。
障がいのため書類の記入が出来ないと担当者に打ち明けたところ、
「長い間、ご苦労されましたね」と労られ、
理解されたことの嬉しさで涙が止まらなかったと話されていたのを思い出します。