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キャロライン・ウェルズ 降霊術の部屋 3

2021年12月07日 | Cウェルズ
降霊術の部屋 (The Room With the Tassels)

ルドルフ・ブレイ 幽霊懐疑派
イヴ・カーンフォース 信奉派
ウィン・ランドン 裕福な弁護士、幽霊懐疑派
ミリー・ランドン ウィンの妻、楽しければ何でも良し
ブルース・ギフォード ルドルフ・ブレイの叔父
ヴァーニー・リード ブルースの姪、16歳で学校を卒業したばかり、幽霊は遊び派 
ハードウィック教授 幽霊懐疑派
ノーマ・キャメロン ランドン夫人の若い友人 慈善事業家、幽霊否定派?
ジョン・トレイシー ブレイの友人、牧師

第三章 黒いポプラの森
一行は二台の車に分乗してステッビンズの屋敷へと向かう。
手前の森では雨も降っていないのに、身体が濡れて最悪の状態で屋敷へ到着する。
屋敷で出迎えたのはステッビンズと料理女のヘレン。
その不気味さに一行の女性たちは帰りたいと言い出すが、
ともかく中へ入りたいと強引に屋敷の中へ入る。
無秩序に広がった屋敷は全体が分からず、ステッビンズとランドン氏の口論となるが、
夕食と部屋の割り振りを終えると、一行は落ち着きを取り戻す。
詳しいことは翌朝に、ということで全員就寝するが、
翌朝、自分の部屋の影の中で、なにかを見てしまったヴァーニーが悲鳴をあげた……

ここで第三章終わり、さて彼女はなにを見たのか?


登場人物の中で、ランドン氏の言動が支離滅裂、
霊感があるのはイヴではなくてノーマじゃなかったのか?
どうしてイヴが「ここに霊が~」なんて言うのか。
数行置きに一行が怖がったり、落ち着いたりと、雰囲気に節操がない。
クリスティが「スタイルズ」でデビューしたのが1920年、
その2年前に書かれているのにもかかわらず、
キャラクター描写はまるで紙芝居、だから大衆小説なのでしょうが。

ディクスン・カーが「もう一度読みたいとは思わないが、懐かしい」
とかなんとか書いていたような記憶があります。
ウェルズが忘れ去られたのは当然のようにも思えます。

ミステリ的には伏線がちらほら、あるような。
ランドン夫人「白いリネンのドレスを二着持っていけばいい」
ギフォードおじ「老モンゴメリの幽霊が出るぞ」(ギフォードがいつ老モンゴメリを知ったか?)
ところでギフォードはブレイくんのおじでした。
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