東京美術倶楽部
創立100周年記念「大いなる遺産 美の伝統展」
2005年2月5日~26日 9~19時(金曜日は20時まで)
東京美術倶楽部[東美アートフォーラム]
1.国宝を中心とする古美術の名品
2.日本近代絵画の巨匠たち 知られざる名作を集めて
3.近代工芸の創生 新たな美を求めて
19日13:00過ぎに表記に行ってきました。5分ほど入り口で入場制限されましたが、国宝室への入場に15分ほど待たされたのを除いては、ゆっくりと鑑賞できました。遊行七恵さんの4回に渡る力作にはとうてい及びませんが、つらつらと眼に留まったものを。
日本画
小林古径 《山鳥》昭和13年(霊友会、ニューヨーク万国博覧会「雪」と題し出品):古径らしい凛とした山鳥、背景の雪がまたいい。展覧会の冒頭を飾るのに相応しい優品。
下村観山 《三保富士》(巴里日本美術展出品1929):画面を上下に分け、上段に富士の頂をアップにして台形に描き、下段に三保の松原を描く。
前田青邨 《洞窟の頼朝》昭和32年(日本美術院の「十大家名幅展」出品 ):緻密な鎧装束。NHKの日曜美術館で本作品が放映されていました。
菱田春草 《柿に猫》明治43年:《黒き猫》は、《柿に猫》と《落葉》のあわせて描いたことになるのでしょうか。
富田溪仙 《東山夜桜図》昭和7年:上空から俯瞰した東山(円山公園)の夜桜。京都を桜を愛でたくなります。
上村松園 《櫛》昭和15年:松園の得意とする透き通るような技法が櫛の表現に光ります。
伊東深水 《通り雨》昭和24年 (第2回日本美術協会展): 横で鑑賞されていた妙齢のご婦人は、朝丘雪路さんに似ていると話されていました。
奥村土牛 《八瀬の牛》 昭和14年(静岡県美寄託、青丘会第4回展) :存在感のある牛です。
土田麦僊 《甜瓜図》昭和6年(埼玉県立近代美術館、第2回七絃会):黄緑の色合いの美しさ。透明感のある甜瓜。北斎展に展示されていた《西瓜図》(宮内庁三の丸尚蔵館蔵)にも似た雰囲気の漂う作品。
速水御舟 《びなんかずらにるり図》 昭和7年(1932)(角谷二葉堂新作画展):昨日のBLOG参照
洋画
浅井忠 後日書きます。
藤島武二 《官女と宝船》(1920、大正9年):>昨夏オークラで鑑賞した《幸ある朝》(1908、明治41年)は、欧州滞在中の作品だったのでしょうか?それから12年の歳月がこの気品ある知的な日本女性像に結実したのでしょうか?
解説からの引用:明治38年から約4年間、ヨーロッパに滞在して制作したこの画家は、帰国後、そこで受けた新しい刺激を生かす努力を続ける。大正3年の「東洋振」、同5年の「芳」から顕著になる東洋的な画風を深化した結果が、同9年に描かれたこの1点である。初期の傑作「天平の面影」(明治35年)に通じるものがあるとはいえ、極めて現代的で、気品に富む女性から受けた香気を官女的なイメージに置き換えた表現に他ならない。
岡田三郎助 《あやめの衣》昭和2年(ポーラ美術館)(ポーラコレクション)(第2回本郷繪畫展覧会):印象的です。
小磯良平 《合奏》昭和48年(第37回新制作展):少女のこちらを向く姿。画家の暖かい眼差しを感じます。
近代工芸
ここは一寸会場が混みあっていました。富本憲吉が3作品が印象的でした。
《白磁蓋付壺》(1933 大原美術館)
《色絵陶筥》(1941)
《色絵金銀彩菱四弁花蓋付飾壷》(1959 茨城県陶芸美術館)
古陶器
12世紀の高麗青磁が10点。高麗青磁はいいですね。11世紀から13世紀の中国の陶器が21点展示されていた。素人目にも優品。
屏風
波濤図屏風はモダン。
国宝
《源氏物語絵巻 夕霧》(五島美術館)
《紫式部日記絵詞 第三段》(五島美術館):
両作品とも大昔に五島美術館での微かな記憶での印象とは違い、明るく展示されていて色合いが素晴らしかった。料紙もすばらしい。
《書状(離洛帖)》 藤原佐理筆(畠山記念館):佐理はこの日は2点も鑑賞。伏見天皇、松平不昧公所持
《絵因果経》(東京藝術大学):バーク・コレクションにも同様な絵因果経がありましたが、こちらは素晴らしい。
《林檎花図》 伝 趙昌筆 (南宋)(畠山記念館):
《鶉図》 伝 李安忠筆 (南宋)(根津美術館):両者とも実はよくわかりません。地味です。
《青磁下蕪花生》 南宋 (アルカンシェール美術財団(東博寄託)):ちょっと首が太い気がしてあまり趣味ではないです。
《玳玻盞天目茶碗》(相國寺 承天閣美術館):TakさんのBlogに経緯が詳しく書かれています。かわいらしい。松平不昧公所持。
創立100周年記念「大いなる遺産 美の伝統展」
2005年2月5日~26日 9~19時(金曜日は20時まで)
東京美術倶楽部[東美アートフォーラム]
1.国宝を中心とする古美術の名品
2.日本近代絵画の巨匠たち 知られざる名作を集めて
3.近代工芸の創生 新たな美を求めて
19日13:00過ぎに表記に行ってきました。5分ほど入り口で入場制限されましたが、国宝室への入場に15分ほど待たされたのを除いては、ゆっくりと鑑賞できました。遊行七恵さんの4回に渡る力作にはとうてい及びませんが、つらつらと眼に留まったものを。
日本画
洋画
解説からの引用:明治38年から約4年間、ヨーロッパに滞在して制作したこの画家は、帰国後、そこで受けた新しい刺激を生かす努力を続ける。大正3年の「東洋振」、同5年の「芳」から顕著になる東洋的な画風を深化した結果が、同9年に描かれたこの1点である。初期の傑作「天平の面影」(明治35年)に通じるものがあるとはいえ、極めて現代的で、気品に富む女性から受けた香気を官女的なイメージに置き換えた表現に他ならない。
近代工芸
ここは一寸会場が混みあっていました。富本憲吉が3作品が印象的でした。
《白磁蓋付壺》(1933 大原美術館)
《色絵陶筥》(1941)
《色絵金銀彩菱四弁花蓋付飾壷》(1959 茨城県陶芸美術館)
古陶器
12世紀の高麗青磁が10点。高麗青磁はいいですね。11世紀から13世紀の中国の陶器が21点展示されていた。素人目にも優品。
屏風
波濤図屏風はモダン。
国宝
《源氏物語絵巻 夕霧》(五島美術館)
《紫式部日記絵詞 第三段》(五島美術館):
両作品とも大昔に五島美術館での微かな記憶での印象とは違い、明るく展示されていて色合いが素晴らしかった。料紙もすばらしい。
《書状(離洛帖)》 藤原佐理筆(畠山記念館):佐理はこの日は2点も鑑賞。伏見天皇、松平不昧公所持
《絵因果経》(東京藝術大学):バーク・コレクションにも同様な絵因果経がありましたが、こちらは素晴らしい。
《林檎花図》 伝 趙昌筆 (南宋)(畠山記念館):
《鶉図》 伝 李安忠筆 (南宋)(根津美術館):両者とも実はよくわかりません。地味です。
《青磁下蕪花生》 南宋 (アルカンシェール美術財団(東博寄託)):ちょっと首が太い気がしてあまり趣味ではないです。
《玳玻盞天目茶碗》(相國寺 承天閣美術館):TakさんのBlogに経緯が詳しく書かれています。かわいらしい。松平不昧公所持。