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中国の外交戦略「六韜(りくとう)」――真実の中国④
中国の強圧的な華夷秩序に堂々と渡り合って抗うことができたのは、安倍元総理の「日本を守る」覚悟が本物であった証拠です。そのおかげで日本は中国からの魔の手から逃れることができました。安倍元総理の断固たる意思がなければ早々に日本が侵略されていたと思います。
しかし一部の日本人は、安倍元総理の大恩をないがしろにして「国葬反対」叫び続けます。これは、中国の執拗な工作が未だに続いている証拠にほかなりません。
中国は、日中友好の名のもとに、政界・財界から一般人に至るまで幅広く、中国の思うままに意図を操るシステムを構築しているわけです。すでに、政治家の大半は中国の手に落ちたと見ていいと思います。実際、政府与党の自民党の大半、公明党全部、そして野党に至っては維新も含めてみんな取り込んで中国の虜にしていると見られます。
なぜ、そのようなことが可能なのか。そこには中国の外交方針の基本となる「六韜」という考え方がベースになっていると思われるられからです。
『六韜』とい考え方
六韜には、「武力によらず敵を撃つ法(武韜)」があります。そこには以下の12の方策があり、「武力によらず敵を征服した後には、武力に訴えて簒奪する」と書かれています。
1.相手の歓心を買うことに努め、敵を慢心させて失策を誘う。
2.敵の君主の臣下を君主と対立させる工作を行い、国家を危機に陥らせる。
3.買収工作によって敵国の側近を掌握し、敵国に混乱を生じさせる。
4.敵の君主を遊興にふけらせるように仕組む。
5.敵の忠臣を君主から引き離して謀略にかける。
6.敵の臣下を懐柔して利用する。
7.敵の側近に賄賂を贈って農業生産を低下させ、穀物の貯えをからにさせる。
8.相手の利益になるようなことをして信頼関係を築き相手を利用する。
9.敵の君主におせじを言っておだて、油断させる。
10.相手の気に入るようにして、十分信頼を得たら、好機を待って攻撃をしかける。
11.高位を約束し、高価な贈り物をして有能な臣下を懐柔する。
12.美女や軽薄な音楽をすすめるなどあらゆる方法で敵の君主を惑わす。
ほかにも、人の内心を見破る法(竜韜)などがあります。
1.質問してみて、どの程度理解しているか観察する。
2.追及してみて、とっさの反応を観察する。
3.スパイを差し向けて内通を誘い、その誠実さを観察する。
4.秘密を打ち明けて、その人徳を観察する。
5.財政を扱わせて、正直さを観察する。
6.女色を近づけてみて、堅実さを観察する。
7.困難な仕事を与えてみて、勇気があるかどうかを観察する。
8.酒に酔わせてみて、その態度を観察する。
これらを用いて外交交渉などをされるとお人よしの多い日本人はもうお手上げです。
第一、通訳する外務省の人間ですら篭絡されているのですから中国は思うがままに日本を操ります。外務省にはチャイナスクール派というのがあります。これは中国語を現地で学ぶために作られた語学研修のグループですが、現地でみんな洗脳されてしまいました。外交官を止めて評論家になった連中は、全員が反日、アベガー評論をしています。外務官僚を育てるためには大イノベーションが必要だと思います。
さて、六韜はこう言います。
「交渉の為に隣国から使者が来て、もしその者が有能ならば何一つ与えず返せ。交渉の為に隣国から使者が来て、もしその者が無能ならば大いに与え、歓待せよ。そうすれば、隣国では無能な者が重用され、有能な者が失脚する。そしてやがて(隣国は)滅ぶ。」
かつての鳩山元首相の中国での大歓迎ぶりをみればこの言葉は実に説得力があります。実際、鳩山さん、尖閣の問題について「中国を怒らせたのは日本。尖閣国有化は最大の過ちだった」とか「台湾に加勢したら日本はウクライナのようになる。台湾有事は日本の終わり」などと言っていますので、もはや中国のスポークスマンです。首相経験者まで取り込むことができる六韜の考え方は恐るべしとしか言いようがありません。
ほんと中国という国は、無能な人ほど手厚く歓迎しますから。その腹の中も知らずに、嬉々として出掛ける愚かな日本のリーダーがいかに多いことか。リンホウセイ外務大臣には現地に隠し子がいるとの噂もなんとなくわかるような気がします。
中国の主張は嘘のオンパレード
以前、日本近現代史研究会で代表の落合道夫さんとお会いする機会がありました。
落合さんは近現代史の研究家として『日本と世界を騙しに騙した中共の正体─支那事変から武漢肺炎まで』を上梓されていますが、この著作の興味深いところを、メルマガ「宮崎正弘の国際情勢解題」で解説していましたので紹介して、六韜をベースんした中国のプロパガンダに、日本人がいかにいいように操られたかを確認したいと思います。
シナ事変」から「武漢肺炎」まで、嘘、嘘、嘘のオンパレードである。中国共産党は政治プロパガンダの天才。歴史をねじ曲げることなんぞ、屁でもない。自分が犯した凶悪犯罪、虐殺など暗い出来事はすべて頬被りするか、他人がやったことにすり替える。南京大虐殺しかり、上海事件しかり。しかも悪質なるは、こうした嘘の上塗りを日本のメディアが臆面もなく続けて、利敵行為を展開していることだ。後者はもっと悪質かつ犯罪的な行為ではないのか。
武漢ウィルスでも私たちは中国の吐く嘘の数々を目撃した。「中国も被害者である。アメリカ軍が仕掛けたのだ。中国は医療チームを各国におくり、世界から感謝されなければいけない」と白々しくのたまわった。欧米の賠償請求に対しては「中国に責任はない」と高飛車な「戦狼外交」を展開する。凄いなぁ。
かの「731部隊」はあまりの不衛生な中国から疫病を少しでも減らそうとした専門家ぞろいの医療チームだった。ところが、いつのまにか人体実験とかにすり替えられ、共産党の宣伝にうっかりのった森村誠一は『悪魔の飽食』で赤恥をかかされた。
中国の共産革命とは、毛沢東の天下取りのための易姓革命であり、革命の功労者は、邪魔になれば全員を粛清した。共産革命で中国は良くなると信じた多くは騙された。劉少奇に人気を奪われそうになると、毛沢東はあらゆる手を使って文化大革命を起こさせ、さんざん利用した紅衛兵も、用が済めば、さっさと下放させて、用済みとした。中国の学生、インテリ、民衆もまた毛沢東に騙された。
一番騙された被害者は誰か。日本である。それにも拘わらず、多くの日本人はまだ洗脳されて、まるで日本が悪いことをしたような錯覚、つまり催眠術に引っかかっている。それほど中国共産党が繰り出すプロパガンダが巧妙、秀逸ということになる。
以下、本書はシナ事変、上海事変の正体、西安事件の裏側、スターリンの大謀略、国共合作の失敗、革命の裏側と戦後の毛沢東の陰謀等々、これまでの歴史書がスルーしがちだった謀略工作に重点を置いて、近代史を整理整頓したもの、通読すると頭がすっきりする。
(つづく)
(明日は最終回、「台湾有事と中国軍の動向」です。)
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