コラム(1):「徴兵制」にこだわる民主党
安保法制論議では民主党の岡田克也代表と民主党幹部が「徴兵制復活の恐れ」と発言しています【※1】。これは中身の無いキャッチフレーズの繰り返しのように見えます。
【※1】産経新聞(2015.6.25)引用:17日の党首討論。岡田氏は集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈を変更したことを批判し、「将来、徴兵制が敷かれるのではという議論がある」と訴えた。首相が「徴兵制は憲法が禁じる苦役だ」と憲法違反であることを主張し、その非現実性を説いても、岡田氏は「将来の首相が徴兵制は憲法に合致していると閣議決定したらどうなるのか」と追及した。現職の首相に「将来の首相の判断」を尋ねる強引な論法だが、この日以降、党幹部は一斉に発信を始めた。
民主党は、安保法制議論を廃案にするために、「徴兵」と言う言葉で国民の不安を煽る戦術を取ったと推測されます。選挙権を18歳以上に引き下げる公職選挙法の改正がなされたので、若者を民主党に取り込もうとする意図もあると考えられます。
昨年(2014)7月の集団的自衛権行使容認の閣議決定の際、社民党や共産党が「徴兵制復活につながる」というキャンペーンを行い、判断ができない高校生の一部がその不安を口にしていたことがありました。
しかし、現代の国防論において、徴兵による軍隊は国の守りに役立ちません。先進的な装備の軍隊では訓練された隊員により構成されなければなりません。徴兵制の考えは第二次世界大戦のころまでのもので、軍事学上では弱い軍隊だと言われていることも知っておかねばなりません。
日本の将来を見通しても徴兵制が復活することはあり得ません。
民主党が本気で安保法制を批判するのであれば、あり得ないキャッチコピーで世論を扇動する手法を使わず堂々と対案を出すべきです。「レッテル貼りの決めつけ言葉」は決して議論をしているとは言えないのです。
岡田代表の賢明なる判断を求めます。
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