コラム(490):戦争を煽るかのようなバイデン大統領
アメリカの歴史は常に戦争と共にあります。独立戦争に始まり、アメリカ先住民族との戦争、南北戦争、二度の大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、そして、アフガニスタンやイラクなどでの対テロ戦争と、常にアメリカは戦争を行ってきました。
イラクから米軍の大部分を撤退させたオバマ元大統領ですら(ノーベル平和賞受賞者)、ドローンによるテロ容疑者への攻撃で現地の民間人を誤爆で殺害したとして批判されています。それに比べて、トランプ前大統領は一度も戦争を仕掛けたたことはないアメリカでも珍しい大統領です。
しかも、オバマ氏との大統領引き継ぎの時には、「北朝鮮との戦争を覚悟しておいた方がいい」と言われたにもかかわらず、一触即発だった北朝鮮の金正恩氏から父親のように慕われていました【※1】。実際、シンガポールでの米朝首脳会談以降、バイデン政権になるまで、北朝鮮は日本の上空を飛び越えた弾道ミサイルは打っていません。
【※1】『トランプの真実』の著者、ダグ・ウィード氏はその本の執筆の折、トランプ大統領からコピー厳禁として見せてもらった金正恩の信書を見て、その感想のみを記した。そして娘婿のジャレッド・クシュナーの言葉として「トランプは金にとって、泣き父親に代わる新たな父親的存在です」と語らしめている。
ところが、バイデン政権になってからは、戦争の危険が非常に高まっていると思います。例えば、ロシアとウクライナとの戦争には加担しないと言いながら、ますます、ウクライナ戦争はロシア vs NATOの戦争という色合いを強めています。そして、どんどん戦争を扇動するような動きをしているように見えます。
同時に、「中国が台湾を侵略するぞ」という情報を盛んにバイデン政権が流すようになってきています。
この状況について、国際政治学者は次のように語っています。
いま、アメリカは、ウクライナ戦争に対応して兵器や弾薬等をどんどん供給して、アメリカ軍自身が兵器や弾薬が足りないという状況になっています。ミサイルなんかもどんどんウクライナに出していますから。そうすると、習近平としては台湾を攻めるチャンスだと思ってもおかしくありません。そのことを、むしろ扇動するかのように情報を、ホワイトハウス主導で流しています。非常に危険な兆候です。
仮に、いま、もし中国が台湾を攻めれば、まさに第3次世界大戦になります。これはチャイナ、ロシア、北朝鮮なんかが一体になって、NATOにプラス日本、台湾と戦うという構図になると思います。
実は、バイデン大統領はそれを望んでいるのではないか。
それがなぜかと言えば、これで戦時大統領になれば権限はいくらでも拡大できるからです。FBIもCIAも使って共和党潰し、トランプ潰しがいくらでもできます。そして、タックスヘイブンを擁護して、原発を広めるという、元来の彼が一番やりたかったことで、彼の隠れた使命なのです。
そして、サステナブルではない、持続可能ではないところの原発も世界的に広めて化石燃料を全廃する。アメリカにとって国の宝である自然資源を一切使わないと。それゆえにインフレをどんどん起こしてしまっている。その原発政策とタックスヘイブン擁護。これがバイデン大統領が一番やりたい政策ですけど、そういう方向に世界を導いていってしまう。
天然ガスも、石油も、石炭も否定して、暖房まで全部原発でやろうという話ですから、そんなことになったら、とても地球の環境は保てません。バイデンは今、戦時大統領の立場を狙って非常に危険なことをやっています。独裁的な権力を手に入れることができますから。
そして、第2次世界大戦の時のフランクリン・ルーズベルトみたいな立場に自らを置けるわけです。フランクリン・ルーズベルトは、戦争が必要でなかったのに、自分の政策の行き詰まりを救うために、自ら日本をいじめてパールハーバーをやらせて、そしてヨーロッパの第2次世界大戦にも参戦しました。これは元大統領のフーバ回顧録が鋭く指摘しています。アメリカでもまともな歴史家はみんなそういう見方をしています。
それをバイデン大統領が望んでいるのではないか、極めて危険な兆候だと思います。
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