夜中の深夜3時頃が美奈子と会える時間で、それは私の仕事の
形態なので、それでも良いならばということで付き合うことになった。
そして数回会っただけで美奈子の本当の性格がわかった。
きちん意思表示ができて、明るく楽しく人を笑わせるのが好き
そして口は悪いし強がりも言うのですが、つまり天真爛漫で自由に
生きているように見えるんですが本当は寂しがり屋・・・。
つよがりのあとに、それが理屈に合わないと気が付けば、「ごめんちゃい」
と素直に謝るので、純真可愛ゆくてこれは私ごときにはもったいないのだと
思ったけれど そんな美奈子にぐいぐいと心が動かされた。屁理屈を並べて
みたけれど要するに私も美奈子に恋していたのだった。
時間が時間だけに、「なんかお腹すいた」といわれれば、ファミレスに、
大体4時間だけの貴重な時間しかも月に2~3回程度しか時間ができなかった。
仕切るのは美奈子なのでしゃべるのも美奈子だった。
ある時「今日は富士山が見たい」といわれて定番のスポット大観山?
にかっとんでいったときのことは今も記憶に残っている。
私は彼女を大事にしていた(つもりな)ので手も握らなかったのだけど
ーそれって逆だと思うがまぁそれはともかくとして
車を降りて朝日が富士に差し込むのを待っていた時のことだ。
「ねーねー寒いよ」と言われて
「あーごめん、じゃぁこっちにおいで?僕は体温低いので車に乗るか?」
あまりにも単純でストレートな反応をしたら
「くっつこうよ 」と美奈子
書いていてまったく鈍感というか女性をエスコートしていながったなと思う
のだが、致し方ない。
羽織っていたコート脱いで美奈と一緒に刻々と明けていく空を富士山を見ていた。
でも、手の置き場が・・・そっと美奈の腰に手をまわしてみた。ドキドキバグ。
「なんか やっぱり、綺麗だよね~」
「そう、本当、うれしー初めて褒められた気がするけれど・・」
「いや、なんともきれいだ富士山が・・」
「ぉい、そーゆーこよいうのね。ふん いいよ車に乗るから」
「いじけない 冗談だってば。メイクしなくても綺麗だと思ったんだけど」
「乙女心が傷ついたもん」と言って歩き出した美奈子をさえぎり(左ハンドル)
「だから、そっちは運転席だってば・・。というよりも・・・」
「はぃ・・・?」朝日が美奈子の顔を照らしていた・・。
「美奈子、富士山も綺麗だけれど・・今君の顔にも朝日があたっていて
言葉にできないくらい 綺麗だ・・・・と思う。こっちを向いて、目をつぶって」
「うん・・・。」美奈子は黙って目を閉じていたぷるるんとした美奈子のくちびるに
黙って合わせた。
「僕はもう美奈を離さないよ。覚悟して」
「美奈は・・最初から赤い糸を感じたから・・離れないもん」
朝焼けの富士が綺麗だった。
それはそうとして、「時間だ帰ろう」本当にぎりぎりの時間
だった。帰りの車中で「振り向きざまにくちびる泥棒されたぁ
ーぁ~。初めてのキスなんだよ」「嘘だろというか、その為に
ロケーションを選んだんでしょ」「・・・ぅん。でも良い思い
でができちゃったぁー。ちょっと強引に唇を奪われた美奈」
「僕が相手で残念でしたね。」
「でも・・さ・・なんかさかっこよかったと思った・・けど・・」
「けどってなぁに」
「けどさぁ~たばこ控えろ 」
「すいません」
「誰かのせいで、美奈の初めてのキスはたばこの匂いで・・した」
「でもさー 洋物で、しかも売っているところがほとんどない松田優作と
おなじ銘柄なんですが・・・・男は言い訳しないといいたいんでしょ」
「最近よく理解してくれるようになった美奈子のいいたこと・・・」
VOL39で完結した話のリメイクですが、この時私29歳
美奈子が24歳・・・・。このでこぼこカップルは、
身長私180cm美奈子155cmと身長も然りでした。
リメイクしても やはりこのような 今どきの若い人が
きっと信じられないような 晩熟(おくて)でありますが そして
恋から愛にゆっくりと、でも確実にお付き合いをしていきました
最終話がでているので、結論は書かないけれど。
再編集でかなり話を作っているのですが
どこかにあるはずなんだけど 全39話 どうしても揃わないのが悔しくて
書き直していますが やはり 文才もない。