シノゴカメラですが 現在も新品を製造しているところもあるようだ。
大判カメラは フォーマットが大きいのでポジフィルムなどは
ライトスタンドで そのまま見ることができるし伸ばしの作業もプリント
倍率が少なくて済むので。。。とよく言われていることだ。
しかしながら シビアに言えば レンズの解像度を考えた時に、ここに
ちょっとした落とし穴がある。
仮のたとえだが 35mm用のレンズは1cm四方に走査線が100本あると
する。ところが フォーマットが大きくなるにつれ、この本数が減少する
ことを知るべきである。フォーマットが小さい場合は、レンズの解像度は
高くなくては用をなさない。記憶している限りだが、その解像度のままの
大判レンズを作るとしたら製作は可能だが ぶっ飛び価格になる。
本当は そういうレンズをだしてくれれば 純粋な比較ができるのだが
フォーマットが大きい分レンズの解像度が落ちるのである。
JIS規格でもわかると思うのだが、もちろんがた落ちしていたらラージ
フォーマットの意味がなくなるのであえて言えばそこそこの落ち具合に
なる。もしかすると、このことを知っている人はプロを含めて意外に少ない
気がする。じゃぁなんで大判カメラなのか?という定義は、私的には
あおりの有無がすべてであると思うのだ。
35mmからメーター焼き(1.5×3m等のプリント)ができるのは、
フォーマットは小さいが解像度が高いからである。同じ被写体を異なる
フォーマットでメーター焼きして 比べれば 正式なプリントの評価距離から
みればラージフォーマットの方が当然よく見えるのだが、その一部分だけを
比べたら 引き伸ばしが小さいシノゴカメラが多少は優るのだが、
エッジを比べるとそのほかの問題ー例えば粒状性などもあり イメージから
言えば大判となるのだ。それと、プロとアマの差というののなかに、
フォーカスの正確性があり、さらにはまさかと思うかもしれないが、
アマチュアの場合はごく微小なブレガあることが多い。気に入った写真を
時たま全紙 全倍程度に伸ばすと良い。メーター焼きは一枚20万円とか
するのでおいそれとはできないと思うのですが、なんだかカリッとしない
場合に「プリントが悪い」と思う人が多いけれど、ラボとしても大伸ばしを
する以上は テストプリントなどを作っているし、その原板で最大限の
正確なプリントをしなければ 再プリントというリスクがある。
原価はそんなにしないとは思うが、熟練のプリンター(プリントをする人)が
携わるのだ。でなければ、ラボ(現蔵所)の評価が落ちるからである。