火砕流

雲仙の火砕流で幾人もの人が犠牲になった。
枠組みだけしか残らなかったカメラを見たとき心が痛んだ。火砕流は千度以上であり、チタン製のカメラなので、そこだけは残ったのだ。
予期できぬ事とは言えなんの為にそこで命を犠牲にしなければならなかったのか？勇気があり果敢なカメラマンだったのだろうか？ 命をもってして写せる写真等ないと思うのだが。
犠牲者の一人に入社一年目の小林という人がいた。 ドキュメンタリーで新入社員の羽ばたく様子を番組化した日本テレビ。その中でビデオカメラの練習をしていた画像が流れて一番へたっぴだったので覚えている。彼は東京本社勤務だったようだが雲仙にほかのスタッフのフォローとして入りその日に難にあい帰らぬ人となったのである。
運命の采配とはかように残酷なのである。
ちなみに今はどうか知らないが新聞社のカメラマンは入社後に写真部に配属になるのであって実は写真についてどしろうとの場合がある。何でこんなに非効率的なことをするのかはなぞである。