この話は誰でも知っている。他のアヒルの子と違う容姿で疎んじられていたが
最後に白鳥の子だったのでアヒルとは違い綺麗になったと、そこでめでたしめでたし
で終わる。子供の頃、そう受け止めていた。
でも、アヒルの立場で考えれば みにくい子といわれたままである。
アヒルの立場はどうなるんだろうか?
人生我慢すれば 道は開ける・・・??なんだか、白鳥は勝ち組でアヒルは
負け組のままでよいのか?という屁理屈にたどり着く。
私の中では 昔日本であったことが重なる。「夢の大地へ」と国策でブラジルへの
移民を促した日本。実際は 荒れ地で開墾に苦労し植物の生育までに長い時間と
労力が必要だったのだ。戦後彼らの中でおきた「勝ち組」と「負け組」を巡る争い
それは 日本が戦争に勝ったとする人たちと負けたとする人たちの争いである。
今は 3~5世が大半だと思うが、彼らもそんなことは多分知らない。
遠い異国の地で 殆どが力尽きたという噂はすぐに広がり、政府はあっさりとこの
施策を取り下げたのだ。しかし、歳月が、農法の改革、機械化が ようやく実った
ブラジルに渡った一世をテーマにした小説は多くあるので気になったらよんでみてね