形だけの裁判だと揶揄される東京裁判、A級戦犯だけが取りざたされている。
例えば東條英機ードキュメンタリーの東京裁判の映像で彼が判決を言い渡される
シーンがある「デスバイハンギング(絞首刑)」たったそれだけの言葉だが
諦念ではないしかし何か弱々しい表情が気になった。この違和感を感じていた
人達ジャーナリストや評論家がいたようだ。東條が・・・近衛から内閣を引き
ついだと思うが、戦争末期敗戦濃厚なことがわかると国民からも呼び捨てに
されていたのだ。積極的な好戦論者ではなかった事は後々あまたの資料から
読み取れるのだ。或る意味彼も時代の犠牲者なのかもしれない。
ところで、日本に対する裁判は東京裁判だけではなく、なんと49カ国で
5000人(正確な数は不明)で名ばかりの裁判が行われ約1000人に
死刑判決がでている。これがいわゆるBC級戦犯と謂われる人々だ。
正確な数は把握できないそうだ。いわゆる敵地での裁判や裁判なし、弁明も
許されずに殺害された人もいるからだ。ABC級戦犯の定義が不明確だが
要するに 戦争時にも組織としていえば下っ端の名も知れぬ人々である。
こんな例がある、日本は国際法の捕虜取り扱い規定に準じていたが、
謂うことを聞かぬ捕虜を上官の命令でビンタをした。それだけで死刑だとか
敗戦に次ぐ敗戦で 捕虜収容所から捕虜を避難させるべく船で移動中に
座礁したーこれが捕虜を危険な目に合わせたとされ死刑。記録自体が
残されていない為に、戦後戦死扱いにもされず・・・。
彼らは 何のために生まれ育ったのか あまりにも不遇なのだ。
ピカドンを落として数十万人を殺害したエノラゲイは裁かれず、何を以て
戦犯、平和に対する罪というのだろう。アメリカ軍が沖縄戦でもちいた
火炎放射器洞窟などに追い込んでおいて、入り口から火柱を送り込む
この映像は見たことがある人もいるかもしれないが、まるでバーベキューでも
するかのように得意満面として火を放つ 燃料の関係で何度かに分かれて
放射しているのかと思っていたが、もし・・・わざと・・間を開けていたら
これほど残忍な手法はないだろう。証拠映像があるわけだがそれを根拠に
裁かれたという話はない。中国や韓国ではBC級戦犯を感情で死刑と決めて
市中引き回しの上 わざと銃を急所から外し・・・彼らは弁明すら許され
ていない。それは、ゴルゴタの丘へ自らの十字架を背負い自らの処刑場へ
向かって処刑されたイエス・キリスト、彼は弟子たちに裏切られ弁明もせず
死んでいった。そして日本においても、植民地支配をすべく権力者と手を
組んで布教したイエズス会。その為に 鎖国へ舵をきった日本で禁教が
進みゆく中で 自らをキリスト教徒と名乗り火あぶりの刑に処せられた
16人の聖人の姿がなぜか私の中で重なり合うのはなぜなのだろうか
そう、ユダ・・・最後の晩餐でユダはいたのだが、背徳者と謂わるように
真っ先に イエス・キリストを裏切った。東京裁判では溥儀が後に偽証を
告白している。そうだれだって命は惜しいのだ。闇の中に放り込まれた
あるBC級戦犯の手紙を紹介する
ーお父さんは断じて人の道に恥じる行為はしていない。しかし、お父さんは
あなた達の未来の為に甘んじて命を捧げる。
この手紙(抜粋)はB 級戦犯とされた人のものだ。そして無罪だった。
ー何もしていないのに殺される
これは 形は違えど戦争と同じではないのか。戦勝国の裁判と言われない為に
アメリカはとりあえずあちこちの国から判事や弁護人をかき集めた。
そして 裁くのではなくて いかにもっともらしい理由をつけて殺すか
これが東京裁判の真実である。フセインだって同じだ。
終戦後 アメリカは 世界に出しゃばり 原子爆弾 、枯葉剤、等を利用した
唯一の国となった。アメリカには 間違えを認める姿勢はない。
そんなアメリカから 終戦時に天皇戦犯論がだされて実際にそれは事実なのだが
結局は 当時の内閣が戦争責任を認めて死刑になる(する)ことなど、駆け引が
あり、戦犯には問われなかった。もちろんアメリカ内部でも日本の国民性
国家神道の頂点に位置するゆえに 戦犯に問えば戦後の統治が難しくなると
いう意見もあった。GHQの支配下で戦後の混乱、アメリカの意図する属国の
ようにする為に 様々な謀略があった。
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