
夏の特別公開中(建物)※8月17日(日)まで
ここを作った原三溪さんは明治・大正から戦前の昭和にかけて活躍した実業家でもあるけれど、数奇者・近代茶人としても有名。
だから、三溪園にも味のあるお茶室がいくつかある。
先月来、ちょっと古い建物を見物することに楽しみを見い出し始めていることもあって、炎天下だけど行ってきた。
実はここを訪れるのは3度目。
初めて訪れた時は、たしか春の建物公開の時期だったと思うのだけど、「へぇ~」だけで終わり、退屈して早々に退散した。
2度目は5年前の春の横浜大茶会。
5席すべてに入るために大忙しだった。
着物だったこともあり、とにかく「次へ次へ」の気持ちが先行して、建造物を注目する心の余裕はまったくなかった。
※参考 思い出の茶会
今回、まず踏み入れたのは横浜市有形文化財の「白雲邸」。
最初に入ったお席だったわ~。
へぇ~。通常では入れない場所だったんだぁ。
次に入ったのは、重要文化財「臨春閣」。
ここで濃茶席と、3席分待った薄茶席に入った。

「古いなぁ」とは思ったけれど、紀州徳川家の開祖の徳川頼宣さんのものだったとはねー。
こんな文化財で、よくまぁ大茶会をやるもんだ。
太っ腹~と感心。

続いて、山を登って「月華殿」へ。
ここもお茶会で入った席だけれど、茶会以外で一般公開されるのは初めてなのだとか。
「へぇ~」と、改めて当時は“猫に小判”状態だったなぁと苦笑した。
(間取りはこちら)
月華殿の隣には小間の草庵が。
一畳台目の「金毛窟」。
外から中をのぞき込んで、狭さに驚く。
原三溪さんが建てたもので、文化財指定は受けていないとはいえ、味のある茶室で、それなりの年数は経っている。
が、これは「有料貸出施設」。間取りはこちら
うわっ。
こんな狭いトコロを借りるヒトがいるんだろうか~?
などと思いつつ、坂を下る。
聴秋閣は春草廬は春と秋の公開なので、外観を観るのみ。
徳川家光と春日局ゆかりの聴秋閣はいい感じだけど、茶の湯とは関係ないから、未練なし。
ただ、春草廬は織田有楽斎の茶室だからねぇ。
観たかったなぁ。

(左側が春草廬)
続いて蓮華院を見物。(間取りはこちら)
土間も待合にちょうどよく、使いやすそう。
六畳も横に使って、「へぇ~。これなら10人前後のお客様をゆったりともてなせるな」と使い方に感心した。
おっと。
小間の茶室が二畳中板で逆勝手向切だぁ。

八炉の稽古で頭の体操がてら稽古したこと、あったかなかったか。
本当にこういう配置の茶室があったんだね。
あまりにも熱心に観ていたせいか、ここでシニアボランティアのおじさんと仲良くなる。
なんでも、この小間の茶室は原三溪さん一番のお気に入りだとか。
すごーく親身にしている、もしくは気に入った人しか、この小間でもてなさなかったそうで、故に招かれたお客は大変な名誉(?)だったとか。
話が弾んだついでに、「今回は春草廬が見学できなくて残念だった」ともらすと、「なら~」と一緒に戻ってくださって、春草廬を見せて下さった~。
ラッキー。
三畳台目だぁ。
如庵とはまた違ったユニークさでいいねぇ。

別名「九窓亭」ともいうようだが、確かに9枚窓がある。
配置がユニークで面白かった。
ちなみに、「腰掛待合もいい感じだなぁ」と思ったら、「あれは後から付け足したもの」だとか。

いったん、内苑入り口に戻る。
鶴翔閣では点心食べて、立礼席に入ったなぁ。
ちょっと休みたくなったので、記念館に入り呈茶をいただく。
御園棚はあったが、お点前はなし。

特別公開の建物は見物し終わったが、案内図を見ると、ほかにも横笛庵とか林洞庵など茶室もあるので、一応外から見る。
(いずれも貸出施設)
もともとほかにも移築した貴重な建造物はあったようだけど、戦災で焼けてしまったようで、残念。
(なにも庭園まで爆弾落とさなくてもいいのに)
などと思いつつ散策して、半日たっぷり使っての見学となった。
原さんはお茶人だけあって、茶道の催しも多いみたい。
今月も夏休みの子ども対象のイベントが予定されているが、既に予約は満杯。
(担当はお裏さん)
8月17日には横浜大茶会(10月24日、25日)の茶券予約が開始される。
詳細はこちら。
なお、今晩(8/9)の夜10時から、テレビ東京「美の巨人たち」で三溪園が取り上げられるので、お見逃しなきように。 番組サイト
ここを作った原三溪さんは明治・大正から戦前の昭和にかけて活躍した実業家でもあるけれど、数奇者・近代茶人としても有名。
だから、三溪園にも味のあるお茶室がいくつかある。
先月来、ちょっと古い建物を見物することに楽しみを見い出し始めていることもあって、炎天下だけど行ってきた。
実はここを訪れるのは3度目。
初めて訪れた時は、たしか春の建物公開の時期だったと思うのだけど、「へぇ~」だけで終わり、退屈して早々に退散した。
2度目は5年前の春の横浜大茶会。
5席すべてに入るために大忙しだった。
着物だったこともあり、とにかく「次へ次へ」の気持ちが先行して、建造物を注目する心の余裕はまったくなかった。
※参考 思い出の茶会
今回、まず踏み入れたのは横浜市有形文化財の「白雲邸」。
最初に入ったお席だったわ~。
へぇ~。通常では入れない場所だったんだぁ。
次に入ったのは、重要文化財「臨春閣」。
ここで濃茶席と、3席分待った薄茶席に入った。

「古いなぁ」とは思ったけれど、紀州徳川家の開祖の徳川頼宣さんのものだったとはねー。
こんな文化財で、よくまぁ大茶会をやるもんだ。
太っ腹~と感心。

続いて、山を登って「月華殿」へ。
ここもお茶会で入った席だけれど、茶会以外で一般公開されるのは初めてなのだとか。
「へぇ~」と、改めて当時は“猫に小判”状態だったなぁと苦笑した。
(間取りはこちら)
月華殿の隣には小間の草庵が。
一畳台目の「金毛窟」。
外から中をのぞき込んで、狭さに驚く。
原三溪さんが建てたもので、文化財指定は受けていないとはいえ、味のある茶室で、それなりの年数は経っている。
が、これは「有料貸出施設」。間取りはこちら
うわっ。
こんな狭いトコロを借りるヒトがいるんだろうか~?
などと思いつつ、坂を下る。
聴秋閣は春草廬は春と秋の公開なので、外観を観るのみ。
徳川家光と春日局ゆかりの聴秋閣はいい感じだけど、茶の湯とは関係ないから、未練なし。
ただ、春草廬は織田有楽斎の茶室だからねぇ。
観たかったなぁ。

(左側が春草廬)
続いて蓮華院を見物。(間取りはこちら)
土間も待合にちょうどよく、使いやすそう。
六畳も横に使って、「へぇ~。これなら10人前後のお客様をゆったりともてなせるな」と使い方に感心した。
おっと。
小間の茶室が二畳中板で逆勝手向切だぁ。

八炉の稽古で頭の体操がてら稽古したこと、あったかなかったか。
本当にこういう配置の茶室があったんだね。
あまりにも熱心に観ていたせいか、ここでシニアボランティアのおじさんと仲良くなる。
なんでも、この小間の茶室は原三溪さん一番のお気に入りだとか。
すごーく親身にしている、もしくは気に入った人しか、この小間でもてなさなかったそうで、故に招かれたお客は大変な名誉(?)だったとか。
話が弾んだついでに、「今回は春草廬が見学できなくて残念だった」ともらすと、「なら~」と一緒に戻ってくださって、春草廬を見せて下さった~。
ラッキー。
三畳台目だぁ。
如庵とはまた違ったユニークさでいいねぇ。

別名「九窓亭」ともいうようだが、確かに9枚窓がある。
配置がユニークで面白かった。
ちなみに、「腰掛待合もいい感じだなぁ」と思ったら、「あれは後から付け足したもの」だとか。

いったん、内苑入り口に戻る。
鶴翔閣では点心食べて、立礼席に入ったなぁ。
ちょっと休みたくなったので、記念館に入り呈茶をいただく。
御園棚はあったが、お点前はなし。


特別公開の建物は見物し終わったが、案内図を見ると、ほかにも横笛庵とか林洞庵など茶室もあるので、一応外から見る。
(いずれも貸出施設)
もともとほかにも移築した貴重な建造物はあったようだけど、戦災で焼けてしまったようで、残念。
(なにも庭園まで爆弾落とさなくてもいいのに)
などと思いつつ散策して、半日たっぷり使っての見学となった。
原さんはお茶人だけあって、茶道の催しも多いみたい。
今月も夏休みの子ども対象のイベントが予定されているが、既に予約は満杯。
(担当はお裏さん)
8月17日には横浜大茶会(10月24日、25日)の茶券予約が開始される。
詳細はこちら。
なお、今晩(8/9)の夜10時から、テレビ東京「美の巨人たち」で三溪園が取り上げられるので、お見逃しなきように。 番組サイト
小間茶室でのお点前が見たいのなら、護国寺のお茶会に行かれるとよいです。
あそこのお茶室はほとんど小間だから。
(待ち時間が長い上に、キチキチだけどね)
このコメントの名前のところにリンクを貼っておいたので、よろしければ参考になさって下さい。
茶室見学は面白いですね。小間も幾つか見ましたが、お点前も見てみたいです。なかなかそんな機会ないですけど。
あ、いらしていただいていたんですね。
ご指摘ありがとうございます。
ご心配いただいて有り難いのですが、たぶん問題はないかと思います。
なぜならば、春草廬は原則は非公開ですが、貸出対象の施設だからです。
借りることを検討している人間ならば、当然のことながら、その場所を下見をした上で決めるでしょう?
だから、貸出を検討している人間ならば、申し入れをした上で、スタッフ(シニアボランティア)の案内で見学するケースって、よくあることなのではないでしょうか。
と考え、そのまま書きました。
(実名出すとまずいですけどね)
ま、塀を乗り越えて観たわけではないですし、私と同じように申し入れをして、そのために業務に支障が起きた~ということで、先方から削除要請がきたら、対応することにします。
そういえば、二畳中板は先日、なにがし庵がご自宅で工夫されていたのと同じ発想ですね。
(本勝手と逆勝手の違い、炉の切り方の違いはありますが)
小間の茶室はいろいろありますが、実際の名庵を観賞されると参考になると思いますヨ。
今回のお話、公園管理してる側が読んじゃうとシニアボランティアの方に
迷惑が掛かりませんか?御一考を。