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リニューアル3周年記念特別展『仁清 金と銀』 ※12月8日(日)まで
交通費がかさむので迷ったんだけど、野々村仁清が大好きなので行ってきた。
結論から言うと「大変結構でした」。めっちゃ当たりの展覧会だった。
熱海駅について、まずロータリーをぐるっと回ってバス会社の案内所でお得なパス「得トクバスパック」を購入。
入館料が1,600円が1,300円に。バスは実費だが、小銭の煩わしさがないので乗降がスムーズ。
以前~20年前くらい~は入館料1,600円が「高い!」と思っていたが、ずっと据え置き。
その間にトーハクの特別展とか1,600円が当たり前になってしまったので、前売り価格で購入できることに「お得だわ~」とつい思ってしまう。
毎度のことながら、黄金茶室にホーッと思う。
11月下旬の関東は8日間連続で晴れ間から見放されたのだが、11/25の熱海はちょっとだけ晴れ間があった。
やはり、仁清ってたら国宝の藤茶壺よね。
今回すごいと思ったのは、この藤花茶壺がデザインされた時代的背景がすっごくわかる展示がされていたこと。
この茶壺の外側の展示室には藤花をデザインした小袖とか蒔絵提箪笥といった当時のものが並べてあって、「この当時に流行った意匠だったんだぁ」ってね。
(仁清オリジナルのデザインではないのがちと残念だけど、時代を読むセンスとマーケティングがさすがだなと感心する)
また、藤花茶壺は国宝なので別格だけど、ほかの展示室には茶壺ばかり展示しているコーナーがあった。
トーハクの月梅図茶壺、静嘉堂の色絵吉野山茶壺(国釉をバックに赤い桜が浮かんでる)、文化庁の色絵若松図茶壺、
根津美術館の色絵山寺図茶壺、福岡市美術館の色絵吉野山図茶壺(こちらは透明釉の上にほんわかした桜の山が浮かんでる)
福岡市のは初めて見たので、感動しちゃった。こんなやさしい暖かい感じの茶壺があったなんて!
根津美術館はたぶん見たことがあるハズだけど、単品で見ると印象って埋もれてしまうのねぇ。(←他の茶道具もみちゃうしね)
仁清の茶壺だけど、こんな数で一堂に鑑賞したことはなかったので、本当に見応えがあった。
仁清の同一道具の一堂展示はお茶碗のはかつてあったけどね。(出光美術館が仁清展をかけた時)
同一道具の一堂展示は他にも結文香合があった。こちらも茶壺同様に他美術館や個人様から借りてきて4個か5個あったかなぁ。
どれも結びの大きさや太さ、垂れの長さが違って並べて見比べるとおもしろい。
お茶碗の展示もそりゃ豪華だった。個人蔵のもけっこうあったので、目新しい。
また金彩は使用していると絵柄が剥げ落ちてしまう。その部分もリアルで時代感があるというか、「ちゃんと使われたんだなぁ」って思ったり。
香合に戻るけど、結文以外にも、うんすんカルタ香合ってのがあって、ホント時代やこれらを注文して使った人々の生活が想像できて、楽しかった。
満足して、お庭に出たら、紅葉がきれい。
紅葉と尾形光琳のお屋敷がなんとしっくりくることか!
お腹も空いたので、おそばを食べた。
ざるそばだけだったんだけど、けっこー満腹になった。
光琳屋敷もいいなぁ。
最後にやはり景色を眺める。
熱海駅前見えてるだなけどなぁ。
熱海駅前から見上げてもMOA美術館近いんだけどなぁ。
でも、坂が急すぎて、徒歩では行かないほうがよさそうだ。
★MOA美術館バックナンバーリスト
2017年12月『千宗屋キュレーション 茶の湯の美―コレクション選』
2017年3月『リニューアル記念 特別名品展+ 杉本博司「海景 – ATAMI」』
2016年3月 『大名品展』
2013年9月 『茶の湯の道具』
2011年9月 光琳屋敷
2011年9月『茶の湯の道具展』
2009年3月『所蔵名品展-国宝 紅白梅屏風』
2009年12月『茶の湯を愉しむ』
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