本能寺の変 「明智憲三郎的世界 天下布文!」

『本能寺の変 431年目の真実』著者の公式ブログです。
通説・俗説・虚説に惑わされない「真実」の世界を探究します。

大河ドラマ「江」の歴史捜査11:側室・京極龍子登場

2011年03月30日 | 大河ドラマ「江」の歴史捜査
 先週の放送では秀吉の妻・ねねが江たち三姉妹に秀吉の側室・京極龍子を紹介する場面がありました。「夫が光秀に味方して山崎の合戦で死んだ」と龍子が言うと茶々が「夫を殺した仇の側室になったのか」と驚いて問い詰めていました。これはこの後、茶々が父の仇である秀吉の側室になるお話の伏線として脚本家が作った場面だとどなたもが気付かれたでしょう。
 とはいえ、龍子は実在の人物ですので少し解説しておきます。
 龍子は戦国武将の京極高次の妹です。京極氏は近江源氏の名門・佐々木氏の別家で、足利尊氏を支えたバサラ大名の佐々木導誉の活躍で有名です。
 龍子の夫・武田元明は若狭小浜城主でしたが、本能寺の変が勃発すると京極高次とともに光秀に味方し、丹羽長秀の居城・佐和山城を陥落させました。しかし、山崎の合戦で光秀が敗れた後、丹羽長秀に殺されたとも自害したとも伝えられています。(山崎の合戦で死んだわけではありません)
 
 実は私は武田元明が光秀に味方したということが極めて重要な意味を持っていたと思っています。それは光秀の一族が近江坂本城落城に先立って、元明が治める小浜港から船で逃げた可能性があるということです。それについては、下記のページに書きましたのでご覧ください。
 ★ 坂本龍馬先祖の脱出ルート捜査(前編)
 ★ 坂本龍馬先祖の脱出ルート捜査(後編)

 光秀に味方して非業の死を遂げた武田元明。一方、同じく光秀に味方しながら生き延びて秀吉に仕えた京極高次。
 あまり歴史の脚光を浴びていない二人にも本能寺の変をめぐって彼らの果たした役割や行動についてもっと捜査が必要な気がしています。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。