大河ドラマ「江」の歴史捜査【番外編】：歴史の捏造が気になる方へ

　ＮＨＫ大河ドラマ「江」の放送内容に関連した歴史捜査記事を毎週書いてきました。もう４２週になりますので、そろそろ最終回の放送も近いことと思います。インターネットのサイトでこの番組への評判を見ると、今年の「江」は史実を無視しているという批判が多いようです。私のブログの検索もいまだに「万福丸」というキーワードでのエントリーが多く、第１回目の放送で江の兄・万福丸の存在が無視されたことへのこだわりが未だに視聴者の方々に広くあることが推測されます。
　多くの批判が脚本家に集まっているようですが、脚本家は所詮物語の創作者です。歴史の真実を伝えるために脚本を書いているわけではありません。江戸時代に書かれた軍記物と同様、面白おかしく読者の関心を引いて自分の主張したいことを主張できればよいのです。
　それでは無節操になってしまう危険があるということで、「時代考証」という役割で歴史の専門家が番組のスタッフとなっています。したがって、「時代考証」係がどれだけの見識で脚本家やディレクターを牽制して歴史学的に出鱈目とならないように制御するかが問われると思います。
　今回の「江」の時代考証は番組の最初の配役一覧の中でチラッと出てきますが、著名な歴史学者・小和田哲男氏です。ブログを書かれており、アメーバ（Ａｍｅｂａ）の会員登録をして「メッセージを送る」でメールを送れるようです。放送内容を見て「史実はどうなっているのだろう？」と悶々とされている方は、疑問点を直接お訊ねする手もあるかもしれません。ただし、くれぐれも失礼がないように！

　★　小和田哲男のブログ
　ＮＨＫ大河ドラマ「天地人」の時代考証を担当した小和田哲男のブログです。今年の「江」も担当します。

　★　秀忠から秀頼への書状（歴史の捏造について）
　★　ＮＨＫ・ＢＳ歴史館「本能寺の変の謎」（軍記物依存について）
　★　『本能寺の変　四二七年目の真実』読者書評

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