山本あけみ「緑ゆたかな環境を子どもたちへ」

建築士や生活者として、都市計画・公共施設マネジメント・地球温暖化対策・SDGsなど、独自の視点で日々発信

杉並区 放射能関連のご相談のメールが届いています。

2011-09-04 | 放射能対応のこと

杉並区に在住の保護者の方から、メールをいただく機会が最近増えています。大変、ありがたいことです。

メールは時間を問わずに相手先に気持ちを届けることができる、便利なツールです。

どうぞ、ご意見ご要望をお聞かせください。

yamamoto.akemi1965@gmail.com

実際にいただいたメールを、ご本人のご了承のもと載せさせていただきます。

<2011年9月1日23:10受信>

杉並区に住む者です。
大変失礼とは存じますが匿名にてよろしくお願いいたします。
 
 
調べ物をしている折に山本議員の個人ブログを目にし、メールをしようと思いました。
この度の原発事故により、杉並区のアクションが意外にも遅く少々がっかりしております。
子供が保育園に通っているのですが、他のお母さん達も同じような印象を持っているようです。
放射能対策に腰の重い動きを見て、これまでは子供を大切にする良い区だと思っていたのだが違っていたのだろうか・・・と。
幼稚園に通っているお母さんにも知り合いがおり、聞いてみましたところやはり同じ感想でした。
 
まずは給食に関してですが、放射線を測定してくださるそうで嬉しく思います。
これは国の基準値以下であれば提供すると言うスタンスなのでしょうか。
詳しいことが載っている場所が解らずにおります。
給食に関してですが、私は主食であるお米は特に厳しく選んでいただきたく思います。
それは口にする機会が他の食品に比べたら格段と多いからです。
加えて、夏以降に取れた穀類はセシウムを含むものが多く、
おそらく今後は沢山の加工品にもセシウムが含まれることになります。
検出限界値以下であれば避けることは難しく内部被爆のリスクは上がるだろう予測します。
また、卵や牛乳、煮干、鰹節などストロンチウムが含まれる危険性のあるものは
産地を選ぶべきであるとも思っております。
(卵は餌に魚粉を使いそこにストロンチウムが含まれる危険があります)
ストロンチウムはカルシウムと挙動が似ているそうで、
骨に入り込み半減期が長いために骨肉腫の危険性があります。
 
放射線の専門家、放射能に詳しい医師、原子力など各分野の専門家はおりますが、
人体と放射能の専門家がいない事からも確立していない分野だと思っております。
放射能の人体へ与える影響に関して様々な意見があるのも臨床データが少なく
解らないことが多いのが実際なのでしょう。
ですから、世界的に見ても甘い日本の基準値が"安全である"とは決して断言できません。
それと基準値が外部被爆を計算に入れていない値なのでは言う意見も聞きました。
出来ましたら給食は全てが不検出の物を提供していただきたく思います。
 
 
先日、善福寺川緑地~大宮公園までを歩きながらガイガーを見ておりました。
0歳児の散歩でしたので立ち止まって高線量の場所を探すことは出来ませんでしたが、
数箇所ほど値が上がる場所がありました。
いずれも子供達が遊ぶ公園のどこかに高線量のポイントがあるのかも知れません。
切った枝を保管する場所の周辺も多少高い値を示しました。
区外からも人がきますし、何よりも乳幼児が沢山遊ぶ場所です。
もう少し詳しく各ポイントを測る必要があると思います。
いくら低線量下であってもそこかしこに確かにセシウムは沈着しており、
風に舞い内部被爆のリスクも問題無いとは言い切れないと思っております。
そもそも杉並区は除線などお考えは無いのでしょうか。
 
被爆のリスクに半ば諦めて遊ばせるより、安心して遊ばせてあげたいと思うのです。
 
 
私は杉並区の身近に自然がある住環境が好きでこちらに居を構えました。
父が要介護になった数年前には手厚い福祉に助けられ、
子供が生まれてからも杉並区でよかったと思っておりました。
この気持ちが変わることの無い、素晴らしい区であり続けて欲しいと思っております。
 
まとまりの無い文章で申し訳ありません。
以上、一個人の考えではありますが心のどこかに置いて頂けると幸いです。

 

<2011年9月3日12:11 返信>


はじめまして、杉並区議の山本あけみです。
メールをいただきましてありがとうございました。


杉並区の放射能対策に遅れを感じ、またお子様を抱えられ不安を感じながらの子育てを
されていること、拝読しました。
同じ幼児を抱える親としてたいへん共感をしております。

5月に区議になって、区民の方からのご相談や陳情、また区議会での議論に関しては
半数以上が震災対策と放射能対策になっています。


震災後はじめの内は杉並区内で独自で空間放射能を測定することを
決断してくれなかったものの、
社会の趨勢から、今では23区内でも初めてゲルマニウム測定器の購入を決定するなど、
杉並区が能動的に対策を打っていこうという姿勢に変わってきていると感じています。


放射能測定は区内の小中学校・幼稚園を一巡し、高い値は出なかったことから、
ひと安心をしているようですが、今後はより詳しい調査をしてもらいたいと考えています。
お話のように、公園などは一部で高い可能性もあり、除染が必要であれば対策を
していってもらいたいと考えております。


日本の食に対する安全基準の甘さのご指摘はもっともですが、
杉並区内で出来る範囲と、日本全体の事を混同すると着地点が見えない
迷宮に入ってしまうとも考えています。
いろいろな立場や間口で取り組んでいく必要があると思っています。


杉並区の内部情報を区民の方より早い段階で正確に知りえる立場になり、
今後とも区民の方々のご意見・ご心配事をお伺いしながら区政につなげていく
仕事をしていきたいと考えています。


ただ、私の印象としては区長をはじめ、杉並区役所の職員の方はまじめに
手抜きなく取り組んでいると思います。
田中区長はトップダウンを望まず、協議をしてより良い方向性を見出すという
手順を踏むため、物事の進み方が遅いと感じる場合もあるかと思いますが、
私はこれまでの区長のようにトップダウンのみに偏ると私権&私見がからみ、
要するに勝手なことに税金が使われていくことになると思います。


また、お気づきのことがありましたら、ご遠慮なくメールをくださいませ。
今後ともよろしくお願い申し上げます。


山本明美

 

<2011年9月3日20:23 受信>

お返事ありがとうございます。
 
杉並区の対応に期待が持てる内容で大変嬉しく思います。
 
確かに暫定基準値に関しましては区でどうにかできる事ではありません。
しかし、殆どの基準値は子供の存在を念頭において設定したものとは到底思えませんので、
給食は「基準値より下だから大丈夫」などと思わず出来る限り内部被爆リスクを減らしてもらえたらと思います。
 
大人は自分で選択する事が可能ですが、子供はそうではありません。
小さい子供は特に今何が起こっているのかすら理解出来ずに過ごしております。
どうぞ、より良い選択を子供たちにしてあげてください。
数年後も子供達とその親達が共に笑っていられるように。
よろしくお願いいたします。
 
 

以上