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「私の作文教育」 その8 宇佐美 寛

2017年06月04日 00時08分23秒 | 文章読本(作法)
 「私の作文教育」 その8 宇佐美 寛 (1934年生まれ、千葉大学名誉教授) さくら社 2014年

 第二章 「過程作文(発想作文)」・「編集作文」 その6 P-43

 <段落(パラグラフ)>を過程作文の過程で意識してはならない。発想が萎縮し、貧弱になる。
 もし、段落が要るのならば、編集作文の段階で区切って付ければいい。

 文(センテンス)は、論理的な本質である。どこに句点が有るかが明らかでなければならない。文章を読み上げるのを聞く場合でも、どこで一文ずつが切れるのかが聞き取れなければ困る。ずらずらと音が続いては、何を言っているのかわからない。

 しかし、聞く者としては、どこで段落が変わるのかは意識しないし、確実な判断も出来ない。その必要も無い。

 中略

 文(センテンス)は、論理的に必要なものである。文の区切りと順番が重要である。
 これに対し、段落は、読みやすくするための心理的に便利な装置に過ぎない。