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「大放言」 その6 百田尚樹

2017年06月20日 00時13分26秒 | 本の紹介(こんな本がある)
 「大放言」 その6 百田尚樹  新潮新書 2015年

 「私は寝てないんだよ」 その2 P-14

 今の例は少し極端に過ぎたかもしれない。
 しかし現代では、どんな一言でも集中砲火を浴びる危険が待っている。学者や文化人も、論文や論説の一部を切り取られ、あるいはその主張をねじ曲げられ、メディアやネットでも非難囂々の憂き目にあうことは珍しくない。下手をすれば、学者生命、文化人生命を失いかねない。

 その結果、多くの人が八方美人的な発言しかしなくなった。誰も傷つけない毒にも薬にもならない大人のセリフしか言わなくなったのだ。テレビに出てくるコメンテーターと呼ばれる人たちのクソ面白くないセリフはどうだ。

「尖閣諸島で領海侵犯を繰り返す中国漁船など撃沈してしまえ」と言うコメンテーターなど一人もいない。「憂慮すべき事態ですね」というような毒にも薬にもならないコメントばかりだ。憂慮すべき事態とわかっているなら、どうすべきかはっきり言えよと言いたい。すると「双方の政府が歩み寄って解決するのを願うばかりです」「話し合うことが大切です」というようなセリフしか出ない。