「民話の再話に関する教授学的考察」 琉球大学 藤原幸男 (ネットより)
(4)再話の方法
木暮正夫は、再話の技法として次のようなことをあげている。
①既に再話されたものから再話しない。
②すぐれた採集原話をさがしだす。
かけている部分は他の地方のものから補い、本質のものと無縁な來維部分はカットして
先祖たちがほんとうに心の種とした伝承の姿を復元して伝えるよう心がけたい。
③再話が創造であるためには、発見がなくてはならない。
いくらすぐれた原話を選びだしても、その原話の本質を読みとって
自分をはいりこませることができなければ、単なる書きかえである。
④語りの文学である民話には、独自の語り口が生きている。
民話のもつ豊かなことばとそのテンポやリズムをどう生かすかも、再話のポイントとなってくる。
⑤方言をどうするか。
方言は生かしたいが、方言を全面的におしだしては読者がとまどう。
地方の原話を普遍的なものに再話するとなると、「共通方言」をつくっていく必要が生じる。
⑥民話には独特の文体(表現方法)がある。
その文体はテーマの核心に向かって、一直線に語り進められ、
焦点は主人公の動きにのみ絞られている。
周辺のこまごまとしたことには触れず、無用な説明もしない。
これが方言のもち味とあいまって、民話の魅力となっている。
再話にもこの文体を生かさなくてはならない。
(4)再話の方法
木暮正夫は、再話の技法として次のようなことをあげている。
①既に再話されたものから再話しない。
②すぐれた採集原話をさがしだす。
かけている部分は他の地方のものから補い、本質のものと無縁な來維部分はカットして
先祖たちがほんとうに心の種とした伝承の姿を復元して伝えるよう心がけたい。
③再話が創造であるためには、発見がなくてはならない。
いくらすぐれた原話を選びだしても、その原話の本質を読みとって
自分をはいりこませることができなければ、単なる書きかえである。
④語りの文学である民話には、独自の語り口が生きている。
民話のもつ豊かなことばとそのテンポやリズムをどう生かすかも、再話のポイントとなってくる。
⑤方言をどうするか。
方言は生かしたいが、方言を全面的におしだしては読者がとまどう。
地方の原話を普遍的なものに再話するとなると、「共通方言」をつくっていく必要が生じる。
⑥民話には独特の文体(表現方法)がある。
その文体はテーマの核心に向かって、一直線に語り進められ、
焦点は主人公の動きにのみ絞られている。
周辺のこまごまとしたことには触れず、無用な説明もしない。
これが方言のもち味とあいまって、民話の魅力となっている。
再話にもこの文体を生かさなくてはならない。
全部の原画がページの順番に展示されていました。
講演会の最後の質疑の時間で、
「西巻さんのおすすめの絵本はなんですか?」
の問いに、
最初に「わたしのワンピース」
次に「えのすきなねこ」をあげていました。
講演会の後、サイン会があったけどその行列の多さにびっくりしました。
改めて人気のある作家さんなんだなと思いました。
民話に関する解説をありがとうございます。
私も 民話≒昔話 といった解釈していました。
厳密に言うと違うのでしょうが・・・
西巻茅子さんの講演に行かれたのですね!
羨ましいです!!どんな思いで絵を描かれてるのかなぁ・・・と、絵を見てウットリしてしまいます。
西巻茅子さんの絵は、絵が物語っているので。
『わたしのワンピース』は流れ星のところやうさぎさんがねているところなど
ササッと飛ばさないで、子ども達がじっくり絵を読む時間を意識して読みたい箇所ですよね。
「ミシンカタカタ」とか、聞いていてとても心地いいです。
『はけたよはけたよ』も素敵な色使いです。
以前私のブログにも娘とのエピソードをちょこっと書きました。
マニアックなですが『ちょうちょうひらひら』という絵本があります。
まど・みちおさんが文、西巻茅子さんが絵を担当しているのですが
これなんか女の子!!という世界です。
まど・みちおさんの言葉を活かした絵になっていて、こういう世界が描ける人はすごいな~と思いました。
原画を見てみたいです。
原画はもっと美しいのだろうなと想像しています。
『ぐるんぱのようちえん』の読み聞かせも楽しみですね。
私もこの絵本は好きです。自分がぐるんぱみたいなので(笑)
「しょんぼり」の響きも楽しいですし、作ったものが増えていくところとか、繰り返しも楽しいです。
子ども達にも人気がある絵本なので、実際に子ども相手に読む機会がもてるといいですね!
子ども達の反応が楽しいんですよ~
気を取り直して書きます。
私は「民話」と「昔話」はほとんどイコールだと思っています。
呼び方が違うだけで中身はほぼ一緒だと。
私個人は「ムカシ」というのが好きです。
むかし、お年寄りが囲炉裏端で「むかし、語っか」と言った「ムカシ」です。
でも、一般には知られていない言葉だから、
仕方なく、「民話」と言うことが多いです。
「絵本ワールドinとちぎ」西巻茅子さんの講演に行ってきました。
私は絵本の世界は半年ほど前にかかわったばかりなので、
まだ十分にわかっていない世界なんです。
去年の秋「読み聞かせ養成講座」を受講した時、
絵本のリスト(小冊子)の中から、順番に、一人ずつ、
絵本の読み聞かせを練習する実習があって、
そこで、初めて「わたしのワンピーズ」という絵本に出会ったんです。
30人がいろいろな絵本を読む中で一番印象に残った絵本でした。
(ちなみに私が読んだのは「がたごとがたごと」でした)
(今月の21日に勉強会があって、その時読むのは「ぐるんぱのようちえん」です)
「わたしのワンピーズ」のすべての原画も展示されていました。
そうそう、「三びきのやぎのがらがらどん」の原画もありました。
MAYUさんに背中を押されなかったら、
雪の中、行く気にならなかったかもしれません。
再話というと、絵本だと瀬田貞二さんの『三びきのやぎのがらがらどん』を、おはなしのテキストだと『子どもに聞かせる世界の民話』(実業之日本社)を思い出します。
民話は私の中では海外の作品のイメージが強く、恥ずかしながら日本の民話と昔話の違いがイマイチよくわかっていないので
昔話を少し例にあげますが、お許しください。
「すぐれた採集原話をさがしだす」というのはまさにそうだなって思います。
ベースになるものが貧弱だと、心の種が見えてこないので。
これは翻訳とも似ていますね。
けれど、翻訳と違うところは、やっぱり民話の持つ特有な文体や雰囲気、構造が異なる点でしょうか。
これは昔話ですが、以前松居直さんが再話した『ももたろう』(福音館の絵本)を覚えたことがあったのですが
今思うとちょっと正義感の強い再話だったかなと思います。
おはなしなどに出てくる「ももたろう」はそんなに優等生でなく、ちょっといい加減なところもあったりしましたし。
松居直さんだから(まじめで正義感の強い性格だからか?)、ああいう再話になったのかなと言う気がします。
私は絵本寄りな昔話より、おはなし寄りな昔話の方が最近好きです。
なんだか後者の方がおはなしの世界の雰囲気が面白かったりするので。
民話の話の戻りますが、もう少し民話と昔話の違い(特徴等)を意識してみたいと思いました。
来月頭に、今やっているストーリーテリングの講座が終わってしまいますが
おはなしを続けたいなぁという気持ちが強くなってきました。
言葉への関心が強いからかもしれません。
魅力的な絵も好きなのですが、魅力的な言葉もすばらしい!
言葉だけでこれだけ世界をイメージできるなんて・・・私も極力言葉で表現したい!
という思いから、下手ながらもブログなどでも言葉を使って表現するよう心がけています。
それにしても、伝承文学ってすごいなぁと最近感じずにはいられません。
かじりだしたら、すっかりハマってしまいました。
声にする言葉って、とっても心地いいので!