昔王様と家来が散歩をしていた。
そこに、猛獣が現れて、
王様の指をかみちぎってしまった。
王様は家来に
「なぜ助けてくれなかったのか・・」
と怒った。
助けられなかった家来はひとこと、
「美意の按配(びいのあんばい)です。」
(天の美しい配慮によってきめられている事)
・・・と。
王様は怒って、家来を牢獄に入れてしまった。
その後、しばらくして王様は一人で
また散歩にでかけた。
その時に、人をとらえて、生贄
にする集団に捕まってしまった。
しかし、王様の指が無いのを見ると、
「この人は神からの遣いだから殺してはならない」
といって、王様を逃がしてくれた。
王様は、牢獄に入れた家来の所にいって、
「指を猛獣にかまれたことで、自分の命は助かった・・・。」
といい、家来を牢獄に入れてしまったことを
お詫びした。
家来は、
「これもまた、美意の按配です。
お詫びはまったく要りません。
王様が私を牢獄に入れてくれたお陰で、私も命が助かりました。もし、一緒に行っていたら私の命はありませんでした。」
インドの話だったと思います。昔、鶴瓶さんがテレビで言っていました。全ての事柄や出会いは天の采配で定められている事みたいです。
なるほどなぁ、と当時感心しました。人間万事塞翁が馬。
何が良いかなんて、一瞬だけを切り取り判断は出来ないんだなぁと思いました。
按配は、塩梅。昔は桜より梅が愛でられたとか。桜も好きですが、梅の香りも好き。梅をつけました!
梅雨があけたら天日干しします。美意の按配にかけて、梅干しととく。そのこころは!美味の塩梅。笑
子供には、氷砂糖で梅シロップを作ってます。梅好き一家。
ふる雪に 色まどはせる梅の花 鶯のみやわきてしのばむ
【現代語訳】
降っている雪と色を見間違えるような梅の花を、鶯だけは見分けているのだろう。
こちふかば 匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ
【現代語訳】
東からの風が吹いたら、匂いを寄越してくれよ、梅の花。主がいないからといって、春を忘れるなよ。
梅の花 紅(べに)の色にも似たるかな 阿呼がほほにつけたくぞある
【現代語訳】
梅の花の色は、紅の色に似ている。阿呼(あこ=菅原道真の幼名)の頬につけてみたいなあ。
荏原神社 梅