摂津三島からの古代史探訪

邪馬台国の時代など古代史の重要地である高槻市から、諸説と伝承を頼りに史跡を巡り、歴史を学んでいます

松尾大社(まつのおたいしゃ:京都市西京区)~秦氏の祀った「酒神」の本来の意味が語るもの

2022年07月30日 | 京都・山城
  当社といえば、とにかくお酒の神様、醸造祖神としていつも語られて、古代史的には朝鮮半島より渡来した秦氏が総氏神とした著名な神社と理解されます。その秦氏は太秦の大酒神社も祀ったとされますから、よほどお酒に縁が有るのかと思いきや、神社によるとそれは近世以降という事で、そもそも酒の信仰はどんな風に始まったのかしらと思いつつ、参拝させていただきました。大社らしいゆとりある境内と格式有る社殿と . . . 本文を読む

播磨国総社 射楯兵主神社(いたてひょうずじんじゃ:姫路市総社本町)~大国主命王国の歴史が密かに語られる播磨の地

2022年07月23日 | 兵庫・西摂津・播磨
  世界遺産姫路城に隣接して鎮座し、地域を代表する神社としておおいに発展している神社です。大国主命をお祀りするということで縁結びの神と信仰され、境内にはブライダルサロンや結婚式披露宴会場「長生殿」も併設し、神社境内を望める会場として魅力をPRされています。国道2号線に面した大鳥居と神門の間は、「ひめじ縁結び通り」として整備され、51個(コイ)のハートの並んだプレートが22枚(いい夫婦) . . . 本文を読む

牟佐坐神社(むさにますじんじゃ:橿原市見瀬町)~大久保町の生國魂神社との関係や「呉国」の不思議

2022年07月16日 | 奈良・大和
  古代史で律令国家成立に向けたクライマックスと言える壬申の乱の戦いの最中に、印象的な託宣を下す神として気になる一柱が「牟佐社」です。今回は、その比定社である牟佐坐神社と共に、「日本の神々 大和」の「牟佐社」比定論考で異説として推されていた生國魂神社(大阪の難波大社・生國魂神社ではない)の二社を参拝をさせていただきました。橿原市は飛鳥のお隣で風光明媚な大和の観光地ですが、両社共に住宅街 . . . 本文を読む

沙沙貴神社(ささきじんじゃ:近江八幡市安土町)~出雲守護になった近江源氏佐々木氏

2022年07月09日 | 滋賀・近江
  一の鳥居から楼門までの参道周囲に茂る社叢がとてもきれいで雰囲気が有り、年間を通じて様々な花が楽しめると滋賀・びわ湖観光情報HPでも紹介されている、見ごたえのある神社です。参拝した時はウコン桜と八重桜が見頃で、御朱印はそのウコン桜のスタンプ付バージョン(初穂料も少し上がりますが)を頂けました。5月には、「なんじゃもんじゃ」とのユニークな通称を持つヒトツバタゴが白い花を咲かせ、異彩を放 . . . 本文を読む

伊射奈岐神社(いざなぎじんじゃ:吹田市山田東 / 佐井寺)~伊勢神宮の地名を持つ社の不思議なご由緒

2022年07月02日 | 高槻近郊・東摂津
  摂津三島の式内社です。高槻市の隣でもある吹田市にこの名を冠する神社が二社存在し、ともに式内論社とされています。今回は二社で併記したりして、それぞれの伊射奈岐神と伊射奈美神を一緒に取り上げます。   ・(佐井寺社)一の鳥居。とても急です・・・ 👆見出し写真は(山田東社)の一の鳥居 【ご祭神・ご由緒】 (山田東社) 神社の説明では、伊射奈実命が主祭神です。相殿に . . . 本文を読む