摂津三島からの古代史探訪

邪馬台国の時代など古代史の重要地である高槻市から、諸説と伝承を頼りに史跡を巡り、歴史を学んでいます

伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ:和歌山市伊太祁曽)~「磐」が偲ばせる五十猛命と出雲との関わり

2023年01月14日 | 和歌山・紀伊
  久しぶりに紀伊国を訪れて、以前参拝した日前・国懸神宮や大屋都姫神社と関りの深そうな当社を参拝しました。町から離れた山間に勇壮な社殿を構えるゆとりある境内にとても落ち着いた気分になれました。毎年4月の「木祭り」で、チェーンソー・カービング(チェーンソーで丸太を彫刻するアート)の世界チャンピオン城所啓二氏が、その技を実演・奉納されており、現在も時代に合わせた新たな形で林業関係者に崇敬さ . . . 本文を読む

紀伊国一之宮 日前神宮・國懸神宮(ひのくま・くにかかすじんぐう:和歌山市秋月)~伝承が語る紀伊国造家の宮の創建起源

2021年01月30日 | 和歌山・紀伊
延喜式神名帳の紀伊国の筆頭に、「国前神社」「国懸神社」と2社として記載され、天岩戸伝説にも名が出てくる由緒ある神社です。今は同一境内に社殿が並び建っていて、実際には常に1社のように並称され、「ニチゼン神宮」とか、場所から「名草宮」などと呼ばれています。   ・一の鳥居   この神社に関する最古の記録としては、「日本書紀」天武天皇朱鳥元年、686年に、国懸神に奉幣したと有 . . . 本文を読む

竈山神社(和歌山市和田)~伝承が語る彦五瀬命と名草戸畔、そして明神大社の静火神社~

2021年01月30日 | 和歌山・紀伊
今城塚古代歴史館の今年の春季特別展「継体大王と紀氏」に触発されて、"紀伊国"和歌山の神社にお参りしてきました。まずは、特に皇室ゆかりの竈山神社です。   【ご由緒、ご祭神】 いわゆる神武東征における孔舎衙坂での長髄彦との戦いで、神武帝の兄、彦五瀬命が流れ矢に当たって負傷し、南方に進路を変更した後、雄水門で崩御、この竈山に葬られたという記紀神話が広く知られています。その陵墓の傍らに鎮 . . . 本文を読む

大屋都姫神社(和歌山市宇田森)~紀伊の地にひっそり佇む、素戔嗚命の姫君~

2020年02月08日 | 和歌山・紀伊
  JR紀伊線の、和歌山駅から3駅大阪側にある紀伊駅より、徒歩で20分くらい歩いたところにある、「延喜式」神名帳にも”紀伊国名草郡大屋都比売命、名神大月次新嘗”とある式内社です。ご祭神は、中央の主祭神が大屋都姫命、向かって右の宮に五十猛命、そして向かって左の宮に都麻都姫命がお祀りされています。「三代実録」によれば、貞観元年(859年)に従四位の神階を授けられたよ . . . 本文を読む

岩橋千塚古墳群(いわせせんづか)など和歌山市の古墳・遺跡 ~今城塚古代歴史館特別展 -継体大王と紀氏-~

2019年03月23日 | 和歌山・紀伊
 我等が高槻、今城塚古代歴史館の春季特別展が始まりました。今回のテー マは紀伊国、和歌山県の紀ノ川下流域の古墳群です。去年は丹後、丹波でしたから、個人的には嬉しい繋がりのテーマです。期間は3月16日~5月12日まで。特別展は、大日山35号墳を中心とする数基の古墳からの発掘品で、対象範囲は広くはないものの、拝見したところ、大日山35号墳の発掘品を筆頭に、大型で見ごたえのある埴輪が . . . 本文を読む