春の恒例行事である
FAI(イタリア環境基金)が主催するイベント、
2010年は3月27日、28日のウィークエンド。
FAIは文化省と並んで18年にわたり、
イタリア国内の文化芸術遺産の修復・保護を続け、
通常は入場できないモニュメントの
一般公開などを企画しています。
2010年は225市町村の
590のモニュメントが公開対象になっています。
普段は公私の様々な目的で使われていたり、
運用資金の問題で公開されていない
古城、宮殿、教会、庭園、図書館などとともに
今年はエクスカーションやサイクリングで楽しむ
特別コースを設定した景観も含まれているそうです。
このうち18主要都市では
各都市の在住外国人数に沿って
各国語での冊子やガイディングも行われる予定。
残念ながらどの都市でも日本人在住者はマイノリティなので
日本語での対応はありません。
ローマではPalazzo Chigi(キジ宮殿)が初公開となることから
相当な混雑が予想されると言われています。
命の危険を感じているらしいベルルスコーニ首相が
ほとんど使うことのない首相官邸は
1580年頃に建設が始められ、
1600年代半ばに拡張された宮殿で
1961年からPresidenza del Consiglio(総理府)。
ミラノではGiuseppe Verdi(ジュゼッペ・ヴェルディ)が
生活の苦しい音楽家のために建てた
Casa Verdiが公開されます。
フィレンツェでは下記3箇所の公開が予定されています。
建設された当初はパッツィ家の庭園があった宮殿で
現在のイタリア銀行(Banca d'Italia)宮殿。
銀行として機能している部分以外は今回が初公開となります。
Via dell'Oriuolo 37
3月27日・28日 10:00-17:00
ガイド付き見学
ガリレオ・ガリレイの最後の居住地として知られる
Villa Il Gioiello(イル・ジョイエッロ荘)。
Via del Pian dei Giullari 42
3月27日・28日 10:00-17:30
ガイド付き見学
世界的にも有名な美術館の中にあって
研究者しか利用しない
Biblioteca degli Uffizi(ウフィツィ図書館)。
3月27日・28日 10:00-17:00
ガイド付き見学
昨年までは無料公開だったイベントですが、
今年からは「自由寄付」つまり寸志制度になっています。
公開されているモニュメントにはFAIの看板が掲げられるので
街歩きしていると偶然見つけることもあります。
公開モニュメントの詳細などはこちらでチェック。
http://www.giornatafai.it/home.htm