不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

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2011-05-23 19:02:08 | Tweet Log



Firenze Happy Bimbi on 28 Maggio

2011-05-20 20:09:20 | 日記・エッセイ・コラム

震災から2ヶ月以上経ち
これまで外部のイベントの発信に徹していましたが、
ようやく自分で主催する方に回りました。

とはいっても単独では何も為せない非力な私です。
私の周りの力強い有志の皆さんの力を借りて
なんとか形が整いました。

大きな金額の義捐金もまだ有効に使われていない現状、
今すぐに誰かが少しだけほっとできるための手助けがしたい。
そして日本支援をしながら
フィレンツェでがんばる日本人も応援したい。
その私の思いを共有してくれる人が集まってできた
なんのしがらみもないグループです。

震災からまもなく
「募金する」という方法に少し疑問をいただいた私が
最良の手段を模索している中で
地元・伊豆で活動するNPO団体の
被災児童を元気にするプロジェクトに出会い、
そのプロジェクトへの支援を持ちかけたところ
グループ内でも賛成者が多く、話がまとまりました。

「子供たちに笑顔を」をスローガンに
グループ名もFirenze Happy Bimbiに。
フィレンツェから少しだけでもお手伝いをと思い
5月28日にイベントを開催します。


会場:Ex Chiesa di Santa Monica (Via Santa Monaca 6)
日時:2011年5月28日 10:00-21:00
当日のプログラム:10:00-17:30 チャリティーバザー
            18:00-20:00 コンサート
            20:00-21:00 チャリティーバザー
支援先:「子供を元気に富士山プロジェクト」
     特定非営利活動法人グラウンドワーク三島
     特定非営利活動法人伊豆どろんこの会
最新の活動レポートはこちら
一人でも多くの被災児童に笑顔を取り戻してもらうために
収益金&募金はこちらの活動資金への
支援金とさせていただくことにしました。

バザー部門は
フリーマーケット風の雑多なバザーと
フィレンツェで活躍する作家さんや職人さんの
手作り作品の販売バザーの二本立てです!!
抹茶ビスコッティのスタンドや
日本語書籍のスタンドも出店予定です。

コンサート部門は
フィレンツェで活躍する声楽家の方々が
ボランティアで素敵な歌声を披露してくれます。
ピアノ伴奏者の尽力により
今回はなんとMaggio Musicale Fiorentinoの
コンサートマスターである
Yehezkel Yerushalmi氏が特別友情出演!!
これはかなりの価値! 感謝!!

会場では終日
やはりフィレンツェで活躍する作家さんたちの
芸術作品の展示&販売も行っていますし、
ゲリラ的に子供と楽しむ各種イベント
(折り紙ワークショップ、ヨーヨー遊びなど)も行う予定です。
我が家のおてんば娘レイラと
否応なしに触れ合うというイベントもあり(爆)。

フィレンツェ在住の皆さん、
28日は海に行かずに是非足を運んでくださいね。

Volantino


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2011-05-19 19:02:08 | Tweet Log



Originale di La Visione di Ezechiele

2011-05-18 18:35:14 | アート・文化

フィレンツェのピッティ宮殿内にある
パラティーナ美術館のネプチューンの間、
防弾ガラスの向こうに大切に展示されている
ラファエロの「エゼキエルの幻視」
(La Visione di Ezechiele)。

四大預言者の一人であるエゼキエルが
空を割って神が現れる姿を見た
というシーンを描いたもの。
4人の福音書記者と二人の天使に囲まれている
父なる神が描かれています。
福音書記者は
それぞれシンボルとなる姿で描かれていて
左からマッテオ(天使)、マルコ(ライオン)、
ルカ(牡牛)、ジョヴァンニ(鷲)。

この作品が贋作であるという研究結果が発表になり、
「ダ・ヴィンチ・コード」ならぬ
「ラファエロ・コード」であると俄に騒がれています。

作品では空に現れた神の下に樫の木が描かれています。
樫の木はラファエロの時代の教皇
Giulio II della Rovere(ユリウス2世)の象徴であり
天空の神と地上の神を対比していると解釈されていますが
まさにこのシンボルが
作品の製作年を不確定にしている要素。
ヴァザーリは「サンタ・チェチリアのあとに描かれた」と
書き残しており、
それ以来どの時代もその解釈に沿って
作品は1514年に描かれたと考えられてきました。
しかしユリウス2世は1513年2月に亡くなっていて、
1514年の作品に
彼のシンボルが描かれるのは不自然ということで
今になってヴァザーリの記録の読み直しも行われています。
つまり彼は製作年を意図したのではなく
大きさもしくは作品の重要性に重点を置いて
「サンタ・チェチリアのあとに描かれた」
と記しただけではないかと。
ヴァザーリの記録には
一部信用できないものも含まれているので
後世にこのようなことが起きるのも珍しくはありません。

写真という技術がなかった時代には
有名な作品が他の画家によって
複製されることは日常茶飯事で、
また技術習得のために
後世の画家が複写することもありました。
従ってラファエロのこの作品が
コピーされていた可能性はもちろん十分考えられ、
実はかなり昔からもう一枚あると言われてきました。

1706年には何かの手違いで
オリジナルはオルレアンのルイ14世の手に渡り、
その後イギリスに全コレクションが売り渡されましたが
それ以降の行方がよくわからなくなっており、
ここ十数年ほどは
研究者の中でも疑問を抱く人も多かったのに
証拠もないため熱く語られることもなかったようです。

1983 年にはラファエロ生誕500年を記念して
フィレンツェでも大きな展覧会が行われました。
その際に他のオリジナル作品と同じように
数々のテストが行われましたが、
そのなかのレントゲン写真に
いわゆる画家の描き直しの痕が見つからなかったため
フィレンツェ美術監督局は
そのレントゲン写真だけはカタログに掲載しませんでした。
おそらくそのときに
贋作の可能性は認識されていたのでしょう。
ただ、このときにも
オリジナルの存在が知られていなかったので
大きく取り上げられることもなかったのです。

パラティーナ美術館の作品が贋作であるとすれば
オリジナルはどこにあるのかということですが、
エミリア・ロマーニャの個人蒐集家の手元にあるそうです。

現在ラファエロ研究の第一人者と言われる
Nicholas Pennyのもとに
蒐集家本人から1995年に連絡が入り、
一部研究者の間で
オリジナルの存在が知られるところとなりました。

この作品にも、
1983年に行われたのと同じテストを実施したところ
ラファエロの署名が見つかっています。
またラファエロは
ポプラ木板しか使わなかったと言われていますが、
パラティーナ美術館の作品は
オーク木板に描かれていることも
贋作であると言われる要因の一つ。
絵画の詳細部における精密度の高さは
言うまでもないようです。
Ezechiele
左が新たに見つかったラファエロ作
右が現在もパラティーナに飾られている作品。
素人目には並べて見比べて初めて
あぁ、そういわれればという気がする程度なのですが、
専門家にしてみれば重大事。
オレンジ色の空の部分、
天使の顔が徐々に光に溶けていくような表現、
画面下部の雲の層、
ラファエロが一番気を遣ったといわれる
人物の足の描き込み、
柔らかな布地の表現など
どれをとっても
やはりその出来上がりの質は異なるようです。

2008年から3年をかけて
オリジナルである証拠を追い続けてきたのは
Roberto De Feoという47歳の研究者。
この研究の結果で
彼の人生は大きく変わるのかもしれません。


Ho preso e torno in Giappone!!

2011-05-17 19:32:53 | 日記・エッセイ・コラム

先週突然に言い渡されてミラノ出張。
いくら一人暮らしで身軽とはいってもね、
私にはかわいい息子と娘がいるので
彼らの面倒見てくれる人見つけるのに
それなりに時間は必要なんだって。
大事なチッチーノとレイラですから
きちんとした人にお願いしたいもの。
ばたばたして出かけていくのは嫌なんだ。
でもそんな個人の都合を考えてなんかもらえないしね。
その上、ここ数ヶ月雇用契約&労働形態について
色々言われてほとほとうんざり。
表現上、表面的には
私のことを気遣っているような感じではあるけど、
その実まったく考えてもらってないことも
はっきり感じています。

とはいっても私のことなので、
それで悩むわけでもなく
他にやることもいっぱいあって
ストレスもなく過ごしてはいるんだけど。
友人に話すとそれは絶対おかしいといわれるので
やっぱりおかしい提案なんだろうとは思うけど。
きちんと書面で連絡するといって
もう既に2週間経つけどその気配もないし。
人の人生がかかっているのに暢気だよね。
まぁ、会社なんてそんなもんだろう。


そんなこんなでミラノに行く日の朝、
K2のファンクラブ枠の
Complex震災支援ライブチケット先行予約抽選に
ちゃんと申し込んでおいた。
イタリアのクレジットカードで不備があると嫌だから
(ありうるしね、そんな不備が!!)
手元にある日本のクレジットカードでと思ったら
期限切れていたので、
母に電話して新しいカードの情報をゲットして
やっとの思いで申し込み完了。

ミラノの街は無味乾燥で
フィレンツェ好きな私はやっぱり好きになれない。
しかも駅とホテルとオフィスの3点しか移動しなかったので
見るものもなく、
ミラノらしいものということでトラムの写真を撮ってみた(笑)。

Dscf0539

ミラノの町にはトラムは似合うのかも。建物が大きいから。

Dscf0542
コカコーラバージョンも。

ドゥオーモさえも見ないままミラノを去っても
全然未練もないけど(笑)。

戻ってきてチッチーノとレイラに囲まれている幸せのほうが
私には価値があるってつくづく思うし。
そしてフィレンツェの街がやっぱり暮らしやすいと
心から思うんだよね、他の街から戻ってくると。

そして、本日。
ランチは友人2人に
上記の契約のことについて意見を聞かせてもらって
自分のやりたいことの再確認もして。
ランチ終わってオフィスに帰ったら
iPhoneにメールが入っていて
先行予約当選のお知らせ。

嬉しすぎて一人でどうしていいのかわからず
とりあえず母にメールした(笑)。

これで16年ぶりに夏の日本へ帰国決定。
さて、少しづつ考えよう、いろんなことを。