モノと心の独り言

コミュニケーション/メディア/コミュニティ ココロの建築家になりたいと・・・ 

「ニュー・シネマ パラダイス」 キネマ・アルバムのような映画

2006-05-03 07:33:06 | 映画・音楽・・・パッケージ・メディア
「ニューシネマパラダイス」

地中海を見下ろすベランダに置かれた植木鉢を
カメラが引きながら始まるこの映画は、
少年トトの青春とキネマ時代の想いをつづる。

大戦後のシチリアの街、
唯一の娯楽、キネマに育ち、
恋・別れ・ローマへの旅立ち、
30年後の帰郷と再会

そしてローマに一人戻り、
残された”禁断の抱擁シーン”集を見返すラスト、
かなわなかった自身の恋の30年の空白は、
キネマに生きた充実した時でもあった。

・・・
荒廃の中の夢であったキネマを共有した世代は、
その映像とわが身の青春が切り離せない。
映画館がパラダイスだった時代だ。

戦後の復興から高度成長へと移る時期に普及したのがTV。
言葉も仕草も感情も世間話も、
一方的に家庭の時間に流れ込んできた。

そしてネット時代、
一人一人が通信機器を使い、メール、Web、携帯ブラウザと、
言葉、図象、写真を送りあい、
映像を写真アルバムのように、
撮影し、所有し、見せ合うことができるようになる。

音楽がウォークマンにより個人の身体化され、
写真が携帯に載ったように、
今、映像がPod化される。

あの小さな植木鉢のような街では、キネマが世界への窓だった。
今、個人化される映像は、
身近なことを映し出す鏡にもなる。

「デジタル環境が整えるコト」
「意識時代」のための団塊の途中下車

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
よろしくお願いします (信長王2.0)
2006-05-06 09:00:44
詩的で教養豊なブログですね。こらから読ませていただきます。
返信する
Webサービス (バカボンの叔父)
2006-05-06 21:12:03
信長王さん よろしく

ブログで実験した、google検索の実験は、興味深かったですよ。
返信する

コメントを投稿