のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

悪役の情

2006-12-29 | KA
 乳母役のジュリは私が踊る部分をほぼ毎日のようにモニターで観ていてくれるので、ちょっとした違いも分かります。何かが起きたとき、彼女はいつもそれを楽しんで話してくれます。
 彼女が今日は客席側で舞台を観ました。そして私は彼女のために舞台に立ちました。
 彼女は女優、そして感受性の豊かな女性です。モニターでは観えない細かい心の動きまで今日は観えたようでした。特に私が踊っているときに後ろにいるカウンセラーの息子役の心の動き、「きっと一回観ただけの人には見えないだろうけど…」と言いながら「彼は悪者だから本来自分にはないものが、その時、目の前で繰り広げられている“恋”を通してかすかに芽生えてくるのが見えて心に響いたのよ。私はあなたたちのことを誇りに思うわ。ハハハハハ…。」と胸をたたきながら言い放っていきました。
 私が踊り終わって更衣室に戻ったところ、ということはまだショーの途中だったのに、「これを観たから大満足!」という風に客席を離れてきて、まだホカホカの思いを伝えてくれました。
 大好きなジュリ、彼女がここからいなくなることは考えないように、普通に普通に過ごすようにしています。