山頭火つれづれ-四方館日記

放浪の俳人山頭火をひとり語りで演じる林田鉄の日々徒然記

いつも一人で赤とんぼ

2005-09-17 10:50:32 | 文化・芸術
Nakahara050918-posta
「四方館 Dance Performance」

<言の葉の記>

<爽やか-澄む>

 やっと秋らしくなってきた。
昼下がり暑気はのこるものの朝夕の風は爽やか、
晴れた空の大気は清澄さを増してきた。


春は「麗らか-うららか」「長閑-のどか」に対し
秋は「爽か-さわやか」「澄む-すむ」「身に入む-みにしむ」「冷じ-すさまじ」などが
主観的形容の季語といえようか。
漢字の「爽」には、明らかの意味と、さっぱりした、すがすがしいの意味と。
爽涼、爽気、秋爽、爽涼などの熟語がある
動詞としての「爽やぐ」となると、多くは病気の快復の意味に使われることになる。


 爽やかな大地に咲きぬ花ほつほつ  零余子
 夢のあと追うて晴なり爽やかに    みどり女


「澄む」、秋澄む、秋の澄んだ大気、自然現象でいえば、大陸からの移動性高気圧が張り出せば、周辺は下降気流となって、上空からの清澄な空気が流れ込んできて、大気が澄むわけである。空気が澄めば、ものみなその姿形がはっきりと見える。月や星もさやかに見えるようになる。心なしか音さえも、樹々のそよぎ、虫の声なども澄みとおるようになる。

 地と水と人をわかちて秋日澄む    蛇笏
 秋澄むやせり上り咲く蔓の花     鉄太郎


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