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―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、12月20日の稿に
12月20日、雨、曇、晴、行程4里、本妙寺屋。
雨に間違いない空模様である、気の強い按摩さん兼遊芸人さんは何のこだはりもなく早く起きて出ていつた、腰を痛めてゐる日本的鮮人は相変はらず唸つてゐる、-間もなく降り出した、私は荷物をあづけて、雨支度をして出かけた、川尻-春竹-砂取-新屋敷-休みなしに歩いたが、私にふさはしい部屋も家もなかなか見つからない、夕方、逓信局に馬酔木さんを訪ね、同道してお宅で晩餐の御馳走になる、忙しい奥さんがこれだけの御馳走をして下さつたこと、馬酔木さんが酒好きの私の心持を察して飲まして下さつたこと、そして舅さんが何かと深切に話しかけて下さつたこと、ありがたい、ありがたい、そしてまた同道して元寛居へ推参する、雑談にも倦んでそれぞれの寝床へいそぐ、おちつけない一日々々である、よき食慾とよき睡眠、そしてよき食物とよき寝床。
嫌な夢から覚めたら嫌な声がするので、何ともいへない気分になつた、嫌な一夜、それはおちつかない一日の正しい所産だ。
※表題句の外、3句を記す
―四方のたより― 火車-かしゃ-
「出遊-あそびいづらむ-上弦月彷徨篇-じやうげんのつきさすらひへん-」
Scene.4「火車-かしゃ-」は、JunkoとAyaによるDuo、演奏はViolaの大竹徹氏とPercussionの田中康之氏、Time-6’34”
出遊-上弦月彷徨篇/Scene.6-火車-かしゃ-
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