ギャラリー樟楠の西田光男 鍛鉄展からペン立て。
小さくても存在感や重量感のある鉄の魅力を存分に見せつけてくれるペン立てだ。
日本の47都道府県のすべてに作品を納め、1996年にドイツで開催された世界鍛鉄会議、2014年・15年とウクライナで開催された国際ビエンナーレinリウネなどで特別賞を受賞&講演もされている西田さん。
展示中は、過去に作品を受注された方のご来店も多く、その人たちの暮らしや人生に多くの歓びをもたらしてきた。
本日は10年近く前に看板を頼まれたお寿司屋さんのご主人。
来年の2月で、お店をたたまれることを決め、西田さんに報告に来たような来店であったが、看板の思い出、お客様とのエピソード、近況報告など、とても楽しそうに話をされ、自分も一緒になってたくさん笑わせていただいた。
「ありがとうございました」と入口でお見送りをして、帰ってゆくご主人の背中を見ながら、作品を通して、人と人との繋がり、人生への関わりを強く感じた。
鍛鉄作品は、決して安価なものではない。
安く仕上げたかったり、自分でデザインした物を作ってもらいだけであれば、町工場でお願いして作ってもらえばよいのだ。
「それは僕の仕事じゃないね」
過去も含めて展示中に何度か聞いたことのある西田さんの言葉。
その代わり、一度 作ると言ったら、どんな無理難題で「ノー」って言わない。
西田さんのモノ作りは、皆さんのご希望のモノを作るだけではなく、自分の仕事へのプライドをかけて、皆さんの人生にかかわり、共に歩んでゆくという強い思いがある。
だからさ、かっこいいんだよね。
自信をもって、西田さんにお願いしなよって言えるんだよね。
いつか、素敵な門扉をとか、自分だけのポストとか、家にこんな鉄の作品があればって思っている人、一人でも多く出会ってもらいたいな。
その出会いの数だけ、この世界に笑顔が増えてゆくから。
2日間休みをもらって木曜日から展示後半、ラスト4日。
参考程度の気持ちでもいいから、鍛鉄作品を見て、触れて、話して、大切な人生の一部に西田光男を絡めてみようと思ったら、自分の夢を伝えてください。
長文、お付き合いしていただき、ありがとうございます。
鍛鉄 -WROUGHT IRON-
西田光男&PAGE ONE
9/1(土)~9/17(月)
11:00 ~18:00(最終日16時) 火・水定休
会期中作家在廊
ギャラリー樟楠