※ネタバレあり
いやあ、つくづく思いましたね。
私は
怪獣映画が大好きだあ~!!!
この映画作った人たち、絶対日本の怪獣映画好きだと思う。
昭和40年代の東宝怪獣映画、例えば『フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)とか『フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラ』とか、あるいは『キングコングの逆襲』それに『怪獣総進撃』もあるかな。
とにかく、日本の怪獣映画へのリスペクトが詰まっている映画のように感じられて、「あっ、これ良いな」と思えてしまった。
ストーリーはいたってシンプル。ていうかなんの捻りもない(笑)。わかり易い類型的な展開で、登場人物たちもこれまた類型的でなんの捻りもない。主演のドゥエイン・ジョンソンは元特殊部隊員の霊長類学者という珍しい設定ですが、この方は元々ザ・ロックのリングネームでプロレス団体WWEのリングに上がっていた、元プロレスラーですからね、それゆえの役柄ということなので、むしろ当然なるべき設定ですな。
で、この霊長類学者と、手話を通じて意思疎通が出来る大変賢いアルビノ(色素欠乏症)の白ゴリラくんがいるのですが、これが悪徳企業が開発した合成DNAの影響を受けて巨大狂暴化しちゃう。
主人公はこの白ゴリラくんをなんとか助けようとして頑張るわけです。
さらには、やはり合成DNAの影響を受けたオオカミとワニが登場してこれらがシカゴの街を破壊しながら大暴れする、まっ、そんな感じの内容です。
バカ映画と言ってしまえばそれまでですが(笑)先述したように私は、往年の日本の怪獣映画への強烈なリスペクトを感じて、とても気に入ってしまったわけです。
巨獣とかいってますけど、こいつらほとんど怪獣じゃん!と思ってしまいましたね。一応”合成”されたDNAの影響を受けていることになってますから、ただ巨大化しているわけではないんですよ。この辺の設定が絶妙!
オオカミが巨大化した奴は、ムササビかモモンガみたいに皮膜を広げて滑空しちゃう。おいおい、これって『大怪獣バラン』やん!
ワニの方は姿かたちがすっかり変わってしまって、どう見てもワニには見えない。あれはどう見ても
アンギラスです。
これらキングコングとバランとアンギラスが、都市を破壊しながら暴れまわる。中でもアンギラスはめっちゃ強くて、バルカン砲を撃たれようがミサイルを撃ち込まれようが死なない。これってまさしく
日本の怪獣映画そのものやん!
もうね、好き(笑)。
ストーリー展開は先述したようにいたってシンプル。というかかなりいい加減。悪徳企業はかなりの大企業なはずなのに、社長とその姉以外の社員が一人も登場しないし、米軍は現場の一司令官が、核兵器の使用を勝手に決めちゃうし、そんなわけねーだろ!という展開が多い。
でもそんなことは、大したことではなんですよ。なんたって日本の怪獣映画へのリスペクトに満ちている、こんな素敵な映画、推さずにおれるか!
ラストの展開、解毒剤を飲んで正気に戻った白ゴリラくんとアンギラスとの戦いに絡んでいくザ・ロックという展開は、なかなかムネアツ。あの辺の見せ方はさすがハリウッドですね。見事です。
まっ、間違いなくバカ映画ですけどね(笑)。でもこういうバカ映画ならば
私は大好きだ。