今年の7月に公開された、清水崇監督作品『あのコはだぁれ?』がかなり評判が高かったらしい。
私は観ていないけれども、内容を聞いてみると結構おもしろそうだなと、思い
この作品、どうやら続編らしい、ならば、第1作目と言える作品を観てみようか、ということで
観ましたよ、『ミンナのウタ』
閲覧注意!
GENERATIONSのメンバー全員が本人役で出演!とか、そういうことには関心なかったですが(笑)なかなか上手く出来ていましたね。
清水監督というのは『呪怨』の昔から、怖いシチュエーションを重ねて行くと言う演出で恐怖を見せていくのですが、そのシチュエーションそれぞれには、あまり一貫性がなかったりするのですよね。
作品によってはやりすぎるというのか、お化けさんたちは何故こんな面倒くさい怖がらせ方をするのか、よくわからないとか思えてきて、私としては興冷めしてしまうことがままありました。
今作でもその傾向はあるのですが、それでも過去作に比べたら抑えが利いている感じ。監督も経験を積んできた中で、匙加減を知るようになったのかな、なんて
偉そうなこと言っちゃいました、すんません。
30年前にラジオ局に届いた1本のカセットテープに録音されていた、謎の鼻歌。
そのテープを聴いた者たちに起こる怪異。
怪異に巻き込まれる者たちをGENERATIONSが演じ、そのマネージャー役に早見あかり。
怪異を追う探偵役にマキタスポーツ。最近売れてます。
そして、30年前にテープを送った中三少女、高谷さな役に、穂紫朋子さん。舞台挨拶の映像を見たのですが、普通の10代の少女です。当たり前ですが(笑)。
しかしその演技、なかなかに怖い。これは貞子や加椰子に続く新しいホラー・クイーン登場かも。
うん、続きが楽しみになってきた。『あのコはだぁれ?』配信になったら観てみよう。
本気で言います、閲覧注意!!
古来より日本では、異界との接点が想定されていました。
いくつもの道が交錯する辻、川や橋。あるいは井戸。
坂道や峠道。村の境界など、”こちら”と”あちら”を繋ぐ場所は、異界との接点でもある。
こうした観念は、かたちを変えつつも現代まで繋がっているようです。
あちらとこちらを繋ぐトンネルと怪談話は切っても切れませんね。
あるいは電車。電車に乗ったら自分以外乗客はおらず、車掌や運転士の姿も見えない。
そして着いた駅は、まったく見知らぬ駅…。
怪談というのはある種、民族の精神性と繋がったものです。だから時代は変化しても、その根底には変わらず継承されているものがある。
怪談話から民族あるいは民俗の連続した精神性を探るというのも
一興ですね。
ところであなた
今、後を振り向いてはいけませんよ
何故って…。
まだ、こ、怖くて観られません。
私はホラーというか怪談話は文化のひとつだと思っていて、奈良平安の昔からある怪談話を系譜を見て行くと、そこにはなにがしかの共通点が見えてくる気がするんですね。日本人が連綿と伝えてきた世界観というか宇宙観というか自然観というか他界観というか、そうした事柄を怪談を通して見てみるのも面白いかなと。
まあそうしたことよりなにより、エンタメとして怪談は面白いんです。まあ悪趣味かもしれませんけど(笑)。
ただね、怪談特に実話を基にした怪談の裏側には悲劇があるので、そうしたことへの敬意というか配慮というか、そういうのは忘れちゃいけないなとは思ってます。実際、軽率に扱うと祟られる怪談話って
あるんですよ…。
舞台やお芝居でも、東海道四谷怪談など
きちんとお祭りしないとイカンらしいですね。
お岩様に敬意を表したり。
自分がこの間、経験させてもらった舞台でも、役者講師の先生は、公演日の始まり前に、舞台と客席に挨拶(お祈り?)しておられました。
仄暗い片隅には確かに何かが潜んでいる気がして、子どもの頃は階段の下とか怖かったなぁ。
逢魔が時、黄昏時は哀しくも美しいですけどね。