リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

米軍基地に出入りする日本人の子供に登校させないのは、医療従事者の家族への差別よりひどいのではないか

2020-05-24 | 一般
山口県の米軍岩国基地では、出入りする日本人従業員や契約業者に、子供を市内の公立小中学校に登校させないよう要請している。それに従って学校を休んでいる児童・生徒は100人以上いるとみられるという。在日米軍は6月14日までの非常事態宣言を出しており、岩国基地の登校自粛要請は6月8日に解除する方針だという。(朝日新聞2020-5-23
学校が休校になっていないのに、新型コロナウイルスがこわいから登校するなというのは、医療従事者の子供に登校を自粛させたり、美容院などのサービスを断ったりする差別と同じではないか。(一般従業員の子供の感染リスクは医療従事者の子供よりもさらに低いと思えば、さらに悪いともいえる。もちろん、医療従事者の子供は差別していいという意味ではないが。)
ただ、いつもの米軍の横暴かというと、そうとばかりもいえない。米軍人も子供に通学を控えさせて自宅に留め置かせているというから、軍という任務上、通常よりも慎重になっていると理解できなくもない。さらに、5月7日から授業を再開している岩国市だが、新型コロナを理由に休んだ児童・生徒は7日には335人、14日には192人、21日には117人おり、うち基地関係者の子供は100~200人程度だという。つまり、少なくとも授業再開当初は基地に関係ない家庭の子供もコロナが心配で大勢休んでいたことになる。やはり軍関係では通常以上に心配するのもわからなくはない。ただ、21日に休んだ117人のうち岩国基地の不登校要請の対象者が何人だったのかを知りたい。もし、その大半が基地関係者だとしたら、普通の地元の人たちが登校しているのに、基地関係者の子供だけが登校できていないことになる。
岩国基地報道部は「地元の教育委員会と連絡しており、欠席がその子の不利益とはされないことを確認しています」という。「不利益とはされない」というのはおそらく「欠席扱いされない」ということであって、学習の遅れへのフォローではないのではないか。休校要請そのものは、米軍人の家庭も同じ状況だとすれば、仕方のないことなのかもしれないが、家庭自身の判断ではなく、米軍の要請で登校させない場合には、「不利益とはされないことを確認」よりももう少し踏み込んだケアがほしい気がする。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 検察庁法改正「今国会断念」... | トップ | 米で作り過ぎた人工呼吸器の... »
最新の画像もっと見る

一般」カテゴリの最新記事