リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

「イヤイヤ期」って呼んじゃダメ?

2018-06-20 | 一般
幼児が2歳ぐらいになって食事をするのも出かけるのも何でも「イヤ」と反抗するようになる時期は「イヤイヤ期」と呼ばれている.英語でもterrible twos(恐るべき二歳)といった表現がああって,日本だけのことではないようだ.だがそれも,子供が自分なりの意思をもつようになったがまだそれをうまく表現できないという発達の一段階だという.そこで,もう少し子供の立場に立った名称をと新聞が募集したところ,大きな反響があったという(朝日新聞2018-6-18).
だが私が最も共感したのは,名称は変えなくていいという意見の東京都の40代女性のコメントだ.いわく,
「イヤイヤ期というメジャーな言葉があったからこそ,ママ友とも大変さを共有できたのかなと思う.」
「イヤイヤの相手がしんどくなっても,『今はイヤイヤ期だから仕方ない』と,言葉のおかげで思えています.」
言葉がなくても大地があって,木があって,海があるのは自明のことだが,抽象概念になってくると,名称があるおかげで認識し,考え,論じることができるということが多い.「セクハラ」がその最たる例で,長年女性たちがモヤモヤと感じていたことが,「セクシャルハラスメント」という言葉が登場したことではっきりと問題として認知され,論じられ,対策を講じられるようになった.やはり名称があることは大切だ.
問題になっているのはその名称を子供に寄り添ったものにしようという話であることは承知しているが,私はやはり苦労している母親・父親の気持ちに寄り添った「イヤイヤ期」という名称が絶妙だと思う.
イヤイヤ期真っ最中でも子供が性悪だということではないという啓発は重要だと思うが,やはり名称は今のままでいいのではないだろうか.
もちろん,「生活習慣病」など最初戸惑った名称変更もいつのまにか定着することはあるので,そういう可能性は否定できないが.


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