リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

横浜の新市政による「保留児童」現状調査をミスマッチの解消につなげてほしい

2022-01-03 | 待機児童
昨秋に山中竹春・新市長が誕生した横浜市で、保留児童対策のためのタスクフォースを設置することが先月、発表された(横浜市)。
横浜市では、林・前市長のもと待機児童対策を進めてきて、2013年度に「待機児童ゼロ」を達成したのだが、その実、「隠れ待機児童」と呼ばれる児童が大勢いた。保育所等の利用申し込みをしたのに利用できなかった児童のうち、認可外施設を利用している人、育休などで復職の意思を確認できない人、特定保育所のみを希望している人などを除外していたからだ。(べつに前市長が不正をしていたわけではない。厚生労働省の通知に基づき、これらのケースは除外してよいことになっている。)2021年4月1日時点では、このような「隠れ待機児童」を除いた待機児童は16人だが、保育所等の利用申し込みをしたのに利用できなかった児童(「保留児童」という)全体は2842人(申請者の約4%)に上る。その内訳は次のとおり:
(1)育休関係(育児休業延長目的) ……1124人
(2)市や国の認定を受けた認可外施設等を利用している方(横浜保育室等)……455人
(3)育休関係(復職の意思を確認できない方)……311 人
(4)求職活動を休止している方……101人
(5)特定保育所等のみの申込者など……835人
(6)待機児童……16人
このうち(1)はいわゆる「落選狙い」(過去ブログ)と思われ、「待機児童・保留児童」としての問題はない。市は残る(2)-(6)について、「保留児童の詳細なニーズを把握し、要因をデータに基づき明らかにして必要な対策に繋げていく」ために、このたびタスクフォースで調査することになった。厚生労働省の通知で除外していいとされていたとはいえ、「きょうだいと同じ園に入れたい」という場合も個人のわがままとみなされているようで(過去ブログ)、やはり真剣な検討が必要だ。
待機児童問題は、希望する園にはいれない人がいる一方で、新設した保育園に入園者が集まらないことがあるなど、受け皿を増やすだけではなく、いかにミスマッチ(たとえば、過去ブログ)を解消するかが重要だ。今回のタスクフォース発足をその一歩としてほしい。


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