リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

保活――選考基準変更で保護者を振り回さないで

2018-04-06 | 待機児童
熾烈な保活を勝ち抜くためには戦略が必要だ.認可保育園の当落は個々の家庭の必要性を自治体がポイント化して決めるため,父母たちは少しでもポイント稼ごうと必死になっている.
ネットや経験者,ママ友・パパ友の情報に頼ることも多いと思われるが,気をつけなければならないことは,選考基準は自治体によって異なり,また同じ自治体でも時期によって変わるということだ.だから,ネットの口コミ情報をうのみにする人はいないにしても,同じ地域の先輩ママ・パパの情報であっても,最新の情報を確認することが必要だ.
だが選考基準の変更に保護者たちが振り回されている(朝日新聞2018-4-5).
(自治体によって異なるが)認可外園に預けて共働きしていると保育の必要性が高いと見なされて,認可園選考のポイントが高くなる.それを計算して親たちは,最初認可園に落選したら1年ほど認可外園に通ってポイントを稼ぎ,次の年には認可園に,という戦略を考える.だがこの「認可外ポイント」は,本当は子供と一緒にいたい人でも,育休を早めに切り上げて認可外園を利用することでポイントを稼ぐ必要に駆られてしまうという批判があって,廃止する自治体もあるようだ.東京都武蔵野市は数年前に認可外ポイントを廃止し,東京都杉並区も2018年4月以降に認可外園に預けた場合はポイントがなくなることになったという.記事で紹介されていた杉並区の女性はそのことを昨秋知った.1歳までは子供と一緒にいたいと思って昨年4月の入園には申し込まなかったのだが,計画が狂って「認可園に入るルートにずっと乗れないかもしれない」と不安を募らせているという.
認可外ポイントにはたしかに育休の早期切り上げを助長する問題があるので,その廃止自体が悪いとはいえない.だがどのくらいの周知期間が必要か,今後制度変更をする自治体の担当者にはよく考えてもらいたい.

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