リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

PTAは任意加入で成り立つのか?

2018-03-29 | 一般
新学期になるとPTAの負担が新聞記事に出る(朝日新聞2018-3-28).近年ではPTAは本来任意加入のはずとの指摘もよくされるようになった.私の経験では(うろ覚えだが),PTA規約に生徒の保護者は会員に「なれる」とは書いてあったが,自動入会,強制入会など,入会手続きについては規定はなかった.そして入学時に提出する何かの書類(会費振り込み報告だったか?)に,その手続きをしたことをもって入会の意思表示とする,というようなことが小さく書いてあったように思う.
このようにさりげなく入会手続きをさせるのもせこいが,「任意加入」であることを周知徹底すればすむという問題ではないことを昨年書いた(2017-8-9).本当に任意加入にして参加者が激減することはないのか,非加入者の子供の扱いはどうするか,などの問題がある.

参加者減については,今回の記事では「PTAが入退会自由を明確にしたことで,自主性が喚起され,活動に参加したいという気持ちになった」という保護者の声が取り上げられていた.私にはきれいごとに聞こえてならないのだが,同じような思いの人は果たしてどのくらいいるのだろう.入会しなかった人の「子どもが学校で嫌な思いをしないかという不安はずっとあった」という声のほうが現実感がある.裏を返せば,「入退会自由」とは言っても,やはり「子どもが人質」と思ってやむをえずはいっている人が多いのではないか.
そしてPTA非会員の家庭の子供の扱いについて,埼玉県教育局による「PTA会員ではない保護者の児童生徒に対しても教育的配慮を」するとの指針が紹介されていたが,私には曖昧でよくわからない.入会しなかった人が校長から会費を払うよう促されたとの事例も(行間に批判をにじませて?)紹介されていたが,私はそれは妥当な落としどころだと思う.先生たちと一緒になって学校の運営に関与することにやりがいを感じる人はやればいいし,そうでない人は会費相当分の寄付をすることで,子供に対しては一切差別的な扱いをしないというのはどうだろう.(もっとも,私の感覚では,役員の負担を考えると,寄付だけのほうがいいという人が多数派だと思うのだが.)

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