リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

「保育園落ちた 日本死ね」に共感した人は「無償化先行」に怒らないのか?

2019-04-04 | 待機児童
「保育園落ちた 日本死ね!!!」というブログが話題になったのは2016年のこと。過激な文面を敬遠する声をよそに、保育園を利用したいのに利用できない人々の間で大反響を呼んだ。当初は匿名だから確認できないなどと相手にしなかった安倍首相も、世論の批判に応えて対策を講じざるを得なくなった。だがその後、選挙の都合で「幼保無償化」を言い出してまた待機児童問題を後回しにしようとしている。
3年前に「保育園落ちた」に共感した人々は、今自公政権が進めようとしている「待機児童解消より無償化が先」をどう思っているのだろう。

もちろん、政府側の言い分は、2019年10月から幼保無償化を実施した後の、2020年度の末には32万人分受け皿を用意し、(無償化による需要増を考えても)待機児童をゼロにできるというものだ(過去ブログの「追記」参照)。だがなぜ待機児童がまだいるうちに無償化を先行するのだろう。当初無認可園を対象外とした点については、「認可園と無認可園で違うのは不公平」という批判に応えて無認可園も対象にしたのに、なぜ「預けられる人と待機児童とで不公平」という批判には聞く耳をもたないのだろう。
そもそも2020年度の末に待機児童ゼロが達成できるというのはどれほど真剣に検討したものなのか。今まで「受け皿は増やしたが、需要増がそれを上回った」という言い訳を何度も聞かされてきた。このたびは無償化によって需要増は確実視されているからそんな言い訳は許されない。
だが安倍首相や自民党、公明党の人々は、選挙の年だけ「無償化」というニンジンをぶら下げておけば、2020年度末に目標未達でも今まで通りの言い訳で切り抜けられると思っているのではないだろうか。

首相身辺の疑惑といい、ばらまき予算といい、数々の問題法案といい、有権者が怒らないから自公政権にすっかりなめられている。少なくとも待機児童解消をめぐっては党派的対立を超えて合意できるはずだ。3年前のような「待機児童解消」を求める世論の盛り上がりを期待したい。

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